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2021年6月18日号 トップインタビュー カトープレジャーグループ 代表取締役 兼 CEO 加藤友康 氏

トップインタビュー カトープレジャーグループ 代表取締役 兼 CEO 加藤友康 氏

【月刊HOTERES 2021年06月号】
2021年06月17日(木)
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強みは「トータルプロデュース」。 非効率が差別化要因となる

----御社はレストラン、ホテル、旅館など幅広い事業を展開されているわけですが、その となる強みは何であるとお考えでしょうか

一言で表すのであれば「トータルプロデュース」という言葉です。さまざまなエリアで、その地の魅力を生かしたコンセプト開発から建築、設計、インテリア、光、音、香り、食まで総合的にプロデュースし、さらに運営も行なえるトータルプロデュース企業と しています。

その点においては、一つのモデルをそのまま安易に水平展開するということはありません。例えば、同じ「ふふ」ブランドにおいても、その地域、その立地の魅力を最大限引き出すコンセプトを考え、建築から設計、デザイン、食まで、一つひとつ考え、形にします。ですからふふ熱海の常連のお客さまが、「この前ふふ河口湖に行ってみたら、熱海と同じだと思っていたのに全然違っていて楽しかったよ」とおっしゃっていただけたりするわけです。当然これは手間がかかり、非効率とも言われる部分なのでしょうが、この非効率が差別化要因となっていると考えます。こうした取り組みが、カトープレジャーグループのお客さまが弊社グループのさまざまなホテルやレストランに興味を持って訪れていただける理由となっています。例えば、弊社グループのスモールラグジュアリーリゾートではリピート率が50%を考えています。

----今後の展開構想、また、それに向けた取り組みについて教えて下さい。

まずは今年1 月に体制の強化を目的とした人事組織の変更を行ないました。カトープレジャーグループのグループ統括執行部を新設し、グループ体制の強化を図ります。

グループ全体の取り組みとしてはCRM を強化していきます。平時は弊社グループの施設や店舗を年 数百万人という方にご利用いただいているわけですが、グループ内各社においてはそれぞれCRM の仕組みはありましたが、それをグループ全体として活用はできておりませんでした。CRM の統合が4 月に完了しましたので、これを活用し、グループとしての強化をしていきます。また、それと連動して、これまでつるとんたん単体で運営をしていたEC サイトも、例えば高評価をいただいているラグジュアリーリゾート業態が 開発したアメニティなどの販売を目的に商品開発に着手するなど、グループ内のさまざまな商品の販売を行なう予定です。

今後の展開については、「広く薄く」ではなく、「集中して厚く」が軸となります。展開エリアにおいても全国展開ではなく、ドミナント展開を軸に考えています。また、弊社グループは個性あるブランドばかりですので、これを多店舗展開ということは考えていません。

先にお話をした「ふふ」ブランドも、長く続くブランドとなるためにも出店数を10軒程度で抑えることをヒューリック様とお話し、ご理解をいただいています。また、「つるとんたん」も全国にあるのではなく、限られたエリアでの展開を考えています。

このコロナ禍を経て、市場は大きく変わっていくでしょう。未来にコロナ禍以前と同じ市場があるとは考えていません。今後、業界内で淘汰される企業も出てくるでしょうし、事業譲渡やM&Aといった動きもあるでしょう。弊社としてはチャンスと考えるかもしれないと考える一方で、慎重に見ながら判断をしていきたいと思います。

重要なのは、長くお客さまから選び続けていただけるものを創らなくてはならないということです。その点においては、弊社としては売り上げ至上主義の考えを今は持っていません。地に足をつけ、中長期的な目線を持ち、お客さまやステークホルダーの皆さまにお喜びいただける事業 発や運営ができる企業を目指していきたいと考えています。

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