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2022年6月10日号 トップインタビュー (株)西武・プリンスホテルズワールドワイド代表取締役社長小山 正彦 氏

トップインタビュー (株)西武・プリンスホテルズワールドワイド代表取締役社長小山 正彦 氏

【週刊ホテルレストラン2022年06月10日号】
2022年06月08日(水)
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2017年から始まっていた多店舗展開へ向けた取り組み

----今年 2月10日に行なわれた(株)西武ホールディングスの会見で、多くの保有施設の売却や新会社((株)西武・プリンスホテルズワールドワイド、以下 SPW)が運営に特化した事業展開をすることを発表されましたが、なぜ、このタイミングなのでしょうか。

 2020年以降、コロナの影響により、今まで当社が行なってきた、土地、建物の「所有」から「運営」まで行なう一体運営をすることによるリスクが顕在化しました。そこでこのタイミングで所有と運営は分離し、当社は運営特化に舵を切ることに決めました。コロナに限らず、このようなことは今後も繰り返し起こりうるとの想定のもと、危機に対して強固な体制を構築し、さらに施設数を増加させ、より迅速に事業を拡大していくアセットライト戦略をとることとしました。
 
 振り返りますと、2017年に次世代型宿泊特化ブランド「Prince Smart Inn(以下、プリンススマートイン)」を創設し、オーストラリアの「StayWell Hospitality Group(現 StayWell Holdings Pty Ltd以下、StayWell)」の事業を取得した際、今後中長期的に国内外で 250施設の展開を目指すことを発表しました。また、2020年に開業した「ザ・ホテル青龍 京都清水」や「東京ベイ潮見プリンスホテル」は共に運営受託(MC)として展開し、アセットライトな事業展開の事例として社内に大きな変革をもたらしました。
 
 「プリンススマートイン」は、20年の恵比寿を皮切りに、熱海、京都四条大宮、京都三条の 4店舗を開業しました。このように拠点の拡大は進めてきましたが、この度の事業転換により、250施設の実現に向け、手綱を締め直した、ということです。具体的には、まず 22年 4月より、プリンスホテルが保有する、国内のホテル・レジャー 76施設の所有を(株)西武リアルティソリューションズにすべて移しました。そして今年の秋以降に、そのうち再開発を予定しているエリア(高輪・品川、軽井沢、箱根など)を除いたホテル・その他31施設の所有をGIC Private Limited(以下、GIC)に譲渡していく計画です。GICへの売却は西武グループとして財務体質の健全化に寄与しますが、プリンスホテルのブランド名を残し、すべて引き続き当社が運営を受託しますので、単純な不動産の売却ではありません。コロナ禍がきっかけになった部分はありますが、この経営改革は今後を見据えたうえで必然的なものであったと考えています。 

----今年は沖縄(4月 12日開業)に新たな施設を展開しました。まだインバウンドが見込めませんが、どのような戦略を展開されますか。

沖縄初出店の「沖縄プリンスホテルオーシャンビューぎのわん」の開業により、現在の運営施設は国内外で 86施設となりました。今年中には那覇市に「プリンススマートイン」ブランドのホテルも開業する予定です。当社にとって未開拓だった沖縄で、二つの異なるブランドのホテルを展開することは、今後の西日本における事業展開加速の足掛かりとなると思います。

 インバウンドについては、コロナ以前に戻るまでにはもう少し時間がかかると思います。しかし、先々を見据えて当社は「プリンススマートイン」の出店スピードを加速させていきます。2022年には那覇のほか、福岡県博多市に、23年には宮崎県宮崎市への開業を予定しています。今後も地方都市、新幹線停車駅や地方空港周辺都市など当社の未補完エリアへの新規出店を軸に展開していくことで、国内の新たなターゲット層を獲得していきます。

 また海外については、StayWellの事業取得後の 2018年にプリンスを冠し、日本らしいおもてなしを提供するラグジュアリーブランド「The Prince Akatoki」を創設。20年には一号店となる「The Prince Akatoki London」を開業しました。今後は StayWellが展開する従前のブランドに加え、世界の主要都市で出店を目指す「The Prince Akatoki」ブランドの展開にも力を入れていきます。

 

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