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2022年6月10日号 トップインタビュー (株)西武・プリンスホテルズワールドワイド代表取締役社長小山 正彦 氏

トップインタビュー (株)西武・プリンスホテルズワールドワイド代表取締役社長小山 正彦 氏

【週刊ホテルレストラン2022年06月10日号】
2022年06月08日(水)
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最大の財産、社員のホスピタリティ力で「グローバルホテルチェーン」へ飛躍

----コロナ以降、ホテル業界ではオペレーターチェンジが活発ですが、御社の強みとは。また、コロナ禍においては、サブスクのような今までにはなかった宿泊商品が登場しましたが御社の考えをお聞かせください。

 当社では、ザ・プリンス、グランドプリンスホテル、プリンスホテル、プリンススマートインのほか、三養荘のような旅館までさまざまな施設を運営しています。
当社のこうした実績をご評価いただき、運営を任せたいというお声をいただければ、国内外問わず積極的に検討していきたいと考えています。

 当社はこれまでに培ってきた多くの「強み」があります。多くの宴会場やレストランを有する総合型ホテル運営のノウハウに加え、スキー場・ゴルフ場などのレジャー施設の運営ノウハウもあります。
強固な顧客基盤や地元地域との信頼関係、オーナーオペレーターとしての知見、マーケティング力などが挙げられます。

そして多様な経験を積んだ素晴らしい従業員が多くいることも大きな強みの一つです。各人の高いホスピタリティは当社の最大の財産でもあります。一例ですが「The Prince Akatoki London」内に日本料理店を開業できたのは、都内のプリンスホテルに勤務している料理長が直接現地に赴き、現地スタッフに対する徹底したトレーニングを行なえたのが大きかったと思います。

 今後の海外進出において、自社で日本料理の料理人がいることは大きな強みだと考えています。また料理人にとっても海外経験を積める良い機会です。看板だけを増やすのではなく、どこに行ってもプリンホテルとしての味・サービスの基準を保てることが重要で、それ無くしてはグローバルチェーンとしての成功は無いと考えています。コロナの収束後には国内ホテルと海外ホテルとの人材の配置転換も行なっていくことで、既存従業員のレベルをさらに引き上げていきたいと思います。

 コロナ禍における宿泊商品の変化ということで言えば、当社ではチケット型の商品を販売しました。30枚綴りになっており、ホテルごとに 1泊あたりの必要枚数は異なります。お好きなタイミングでお好きなホテルを利用することができるこの商品はお客さまに大変ご好評をいただきました。今後もお客さまのニーズに合わせた、また時にはニーズを先回りしたような商品でお客さまに新たな驚きを提供していきたいと考えています。
 
 また、コロナ禍において、国内 100万人超の会員の方々のご利用に支えられていることを実感しました。さらに会員数を増やすために会員に向けたサービスを向上していくとともに、国内外の店舗を拡大していきたいと考えています。

 

----新規ホテル数は増える半面、この業界を去る人も増えています。離職防止のほか働きがいのある環境の整備については、どのような策を講じていますか。

 定年まで働きたい会社を目指し、個々のキャリアビジョンが設計できる環境の整備が必要であると感じています。そこで、今年 4月に新設したキャリアストラテジー部が、今まで以上に働きやすい環境の整備やステップアップのための指針作りを体系的に行なっていきます。またバックヤードだけでなく接客の現場におけるDX化の促進により、対面接客のグレードをさらに引き上げていくことで、スマート化と顧客一人一人に合わせたサービスを提供するone to oneマーケティングの強化を推進したいと考えています。
 
 一方、キャリアのある従業員には、社内の教育だけでなく、大学や専門学校の教師として、一定期間活躍できる機会を設けることで、「教えることを教わる」機会の創出につなげていきたいと考えています。
  
  また、出産や介護および、配偶者の転勤を理由にやむを得ず離職した社員を対象にした「カムバック制度」を設けております。本制度によって家族を優先にしたキャリアプランの選択をすることができ、復帰する際には慣れ親しんだ環境で安心して再スタートすることができます。経験豊富な従業員が戻ってきて再度活躍してくれることは大きな財産です。
   
 そのほかオペレーション部、セールス&マーケティング部、デベロップメント部、スポーツ事業部、コーポレートストラテジー部を新設しました。これにより、当社がこれまで培ってきた強みをさらに進化させていくことで「日本のプリンスホテルから世界のプリンスホテルへ」の飛躍を実現させたいと考えています。
 
 今回の経営改革については従業員に会社の目指す将来像をしっかりと理解してもらい、同じ目標を共有することが大変重要でした。そのため、全国の事業所を回り、私の口からビジョンを従業員に伝えていきました。 
 
----掲げている「世界のプリンスホテル」となるために注力していることを教えてください。

 今後はオペレーターとして、オーナーに選ばれるホテルとして確立していく必要がありますが、2017年、StayWellの事業取得後、SOP(標準作業手順)に基づいた考え方を全社的に取り入れ、グローバルに活躍できる人材の育成にも取り組んでいます。
 
 2019年の本社移転に伴い、それまで本社があった場所(東池袋)を改装し、従業員のトレーニングを行なう研修センターを設立しました。フロントやレストラン業務など、通常のトレーニングのほか、世界共通のホテルランクである「フォーブス」で星を取得するために必要な要件をクリアするためのトレーニングも行なっています。また、プリファード、ラグジュアリーコレクション、オートグラフコレクションなど海外のコンソーシアムとの関係性を保つことで、海外でのセールス力も高めています。
 
 また数年ごとに、ホスピタリティ・マネジメントに関する MBAを取得するために大学院に通うプログラムも用意するなど、従業員の教育には大変力を入れています。従業員の成長が「世界のプリンスホテル」へ飛躍するために必要不可欠であると考えているからです。
 
 そして、ホテルの立地地域にいかに貢献していけるかというのも大変重要です。各ホテルの総支配人には、その地域でそのホテルがどのような価値をもたらせるのか、私たちがその地域の魅力をお客さまに発信する役割を担うためにはどうすればよいかを常に考えて欲しいと発信しています。地域と連携し、活性化に貢献していくことがわれわれの大きな使命だと考えているからです。目標としております国内外での展開ホテル 250施設は、一つのマイルストーンにすぎません。業界ナンバーワンのクオリティを誇るグローバルホテルチェーンとなり、世界中にさらに拠点を拡大し、すべてのお客さま、オーナーの皆さまとともに力強く歩んでまいります。

 

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