現場事例を交えながら、講演を進める上垣氏
RM の真価を理解する
マーケティングとの融合
休憩をはさんで後半は、同社代表取締役 丸山英実氏による、「RM の応用と活用例」をテーマにした講演が、サンプルデータを用いてなされた。同氏はまずセミナー開催のきっかけについて「周囲の理解不足によりRM 担当者が孤立している状況が見受けられる。経営者のみならず、今までアプローチできていなかった層への訴求により、RM 運用環境の改善を図っていく」とあいさつとともに述べた。
講演が始まると最初のテーマを『分析』とし、三つの要素(比較・構成・変化)を挙げた。そして分析の結果から見る事象と、導きだされる仮説の存在に触れながら「重要なことは、仮説をもとにした検証結果から解決策や売上向上のヒントを見つけ出し、具体的戦略を策定すること」とまとめた。また、売り上げや稼働において自社の過去実績だけではなく、周囲との比較を用い、Plan・Do・See における評価を積極的に行なっていくべきと提言した『。マーケティング』のテーマでは、RM におけるマーケティングの概念に触れ「RM とマーケティングは、需要をコントロールする側と作る側の関係にある」とした上で、具体例を挙げながら互いの役割と情報共有の重要性を説明。バランスの図り方や大切さを述べた。データを用いたパートでは売り上げとセグメントをテーマに、過去売上から見る販売戦略方針の導き出し方を教示。展開された内容は、予算の作成時期やその正当性にまでおよんだ。
マーケティングの一環である顧客管理についても触れ、RM 的観点から見た顧客の在り方、本来の顧客管理と会員組織の意義について言及。会場全体が自社を振り返る機会となった。同氏は最後に「需要をコントロールするRM 機能と需要を作るマーケティング機能との正しい融合が、年間を通しての収益最大化を実現する」と、飽和状態にある東京マーケットのさらなる収益増と生産性の向上に期待を込めた。
200 名を超える参加者により、盛況の中閉幕を迎えた同セミナー。参加者からの継続的な開催要望は高く、同社も開催については非常に前向きな姿勢を示しているため、次年度以降の開催についても高い関心と期待が寄せられた。
2015 年度開催地一覧
・ 3 月 4 日 沖縄
・ 4 月 16 日 北海道・札幌
・ 5 月 20 日 大阪・なんば
・ 6 月 24 日 金沢
・ 9 月 1 日 広島
・ 10 月 6 日 福岡
・ 10 月 20 日 東京・新宿
RM の活用と真価について講演を行なう丸山氏