9 月はアジア地域を中心に休日が多い中、特に今年は中国の中秋節休み(9 月26 ~ 27 日)が国慶節(10 月1 ~ 7 日)に近付き長期休暇が取得しやすい日並びになったこと、韓国の旧盆休暇(9 月26 ~ 29 日)が8 月の旅行ピークから分離し、連休として独立したことが需要を喚起した。これまでの訪日プロモーションによる需要の創出、航空路線の拡大、近年の査証免除や要件緩和、円安と昨年10 月からの消費税免税制度拡充による買い物需要の拡大に加え、中国からのクルーズ船が多数寄港したことも、訪日外客数の増加要因となった。
市場別ではインドネシア、ロシアを除く18 市場が9 月として過去最高を記録した。また、9 月までの累計では、韓国(285 万6000 人)、フィリピン(18 万6000 人)、ベトナム(13 万9000 人)がそれぞれ2014 年の年計を上回った。今年の累計により、昨年の年計を超えた市場は中国や香港を含めて5 市場となった。
台湾は円安や航空路線の拡充、約2 万人が訪日したクルーズなどが押し上げ要因となった。特にクルーズについては、台湾の自動車メーカーと連携したテーマ性のあるツアーが催行されるなど、商品の多様化も見られる。9 月26 ~ 28日の中秋節連休には、東京や大阪、沖縄を中心に家族旅行・個人旅行双方の需要が増加した。LCC の新規就航に合わせた共同広告の掲載が、主に台湾南部からの需要底上げにつながった。
2015 年9 月の出国日本人数は前年同月比0.3%増の152 万6000 人であった。
JNTO
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