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トップインタビュー ホスピタリティパートナーズグループ 代表 田中 章生 氏

創業10 周年を迎え業績は目下好調! 新たな企業理念を掲げ、着実な成長を目指す

【月刊HOTERES 2015年11月号】
2015年11月27日(金)
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グループ企業それぞれの現状についてお伺いしたいのですが、まずはホテル運営会社であるホスピタリティオペレーションズについてお教えいただけますでしょうか?
 
 ホテル運営事業に関しては現在44ホテル5558 室を運営しています。ホテル軒数は順調に伸びており、今年は3 月にスマイルホテル静岡をリブランドオープンしたほか、2016 年4 月には「徳島東急REI ホテル」がフランチャイジーホテルとしてグループに加わり、さらに同時期に「スマイルホテル和歌山」と「スマイルホテル下関」がリブランドオープンします。
 
 軒数と同時にホテル業績も順調に伸びており、今年は売り上げベースで8%上昇しています。
 
ホテル事業としては、2013 年9月に御社グループが取得し、2014 年3 月より運営にかかわっていた旧シェラトンホテル札幌が10 月に「ホテルエミシア札幌」として、リブランドオープンをされました。御社としては初の都市型フルサービスホテルブランドとなったわけですが、業績はいかがでしょうか?
 
 こちらも好調です。私たちが運営に入る前の1 年間と、入った後の1 年間の業績の変化では、稼働率が104%、ADR が108%、RevPAR が112%、そしてGOP は136%と大きく上昇しました。当然市場の変化という外的要因も一因としてはあるでしょうが、ホテルの立地や特性を踏まえたターゲット設定など、施策がしっかりと成果につながったことが業績向上の大きな理由だと考えています。
 
続いて、独立系ホテルに向けた会員制プログラム「A カード」の状況はいかがでしょうか?
 
 A カードの加盟施設数はホテル413軒、飲食店が55 軒の計468 施設にまで伸びています。また、会員数は今年の9 月末時点において62 万1677 名で、特に最近は新規会員の増加が目立っており、今年は現在の勢いで行くとおそらく年間の新規会員数が10 万人を超える見込みまで来ています。
 
 先ほどお話ししたように、A カードの加盟施設数が468 施設となり、A カードが使える施設が北海道から沖縄まで幅広いエリアをカバーするようになってきました。その中で、最近はこれまで少なかったビジネス需要を取り込んでいる温泉街などにある旅館の加盟が増えています。こちらも着実に成長していますね。
 

さまざまな強みを武器に
着実に展開軒数を拡大
 
ホテルを中心にさまざまな事業が好調のようですね。以前より運営施設の目標軒数100 軒というのを掲げていらっしゃいますが、今後の開発で力を入れていこうという部分はどこでしょうか?
 
 ビジネスホテルの開発が幹であるということは不変である一方で、これまで実績のある領域においては幅広く積極的に取り組んでいきたいと考えています。
 
 私たちは、先ほどお話しさせていただいたフルサービス型ブランド「エミシア」のほかに、リゾート業態として「プレミアリゾート 夕雅 伊勢志摩」も運営していますし、さらに、ゴルフ場2 カ所や、スキー場5 カ所も運営しています。
 
 私たちの特徴は、幅広い業態の運営を手掛けていることのほかに、競合他社と競争だけでなく協業もできるという点が強みです。例えば、東急ホテルズ様とはオーナー様のご要望を踏まえ、弊社グループが東急ホテルズ様のフランチャイジーとしてホテル運営を行なってきた実績もあります。競合他社だからNO ではなく、さまざまなご要望に対応できる体制があることは他社様にはない特徴ではないかと思います。
 
 また、もう一つの特徴として、ほかのホテルオペレーター様が手を挙げにくいような案件も手掛け、実績を出しているという点もあります。具体的には、50 室程度の規模のホテルや、築25 年以上という古い施設でも、運営開始後に高いGOP を実現しています。
 
 さらに、市場調査からはじまり基本コンセプト策定、基本計画作成、事業収支作成、建設の実施計画の作成、建設工事のマネジメント、開業準備、その後も運営など、ホテル開発から運営までのあらゆるニーズに対応できるのも強みです。
 
あらゆるニーズに対応でき、また高い実績を持っているというのは確かに重要な強みですが、ほかにも同様の強みを持つオペレーターはいると思います。そのほかの点で、御社グループの強みはあるのでしょうか?
 
 私たちは、オペレーションだけではなく投資のアドバイザーも行なっています。つまり、オペレーショナルアセットとしてのホテルやリゾート、ゴルフ場、スキー場という特性も理解しています。ですから、資産価値を最大化するという観点で、投資家様の考えも理解をしながら、オペレーションができるという点も強みと言えるかと思います。
 
失敗してもまたチャレンジすればいいじゃないか
チャレンジできる社風が強み
 
業績は非常に好調ということですが、御社の課題について教えてください。
 
 人材不足ですね。特に支配人や副支配人といったマネジメント人材の不足が顕著です。
 
 この対応策として、社内の人材育成に力を入れています。支配人研修会、副支配人レベルを対象とした次期リーダー研修会、中堅社員研修会、料飲研修会、2 ~ 3 年目フォローアップ研修会、新入社員研修会など、さまざまな研修を実施しています。また、資格取得の補助も積極的に行なっています。
 
 また、採用にも力を入れています。中途採用では、これまでホテルのマネジメント経験者を採用してきましたが、今後は視野を広げ「マネジメント」という軸で他業種からのマネジメント人材の採用にも取り組んでいきたいと考えています。
 
 同時に、新卒採用は継続して行なっています。今年も十数名採用の予定ですが、今後さらに増やしていく予定です。
 
採用にあたっては、会社の魅力を伝えることが重要になってくると思います。田中社長の視点で、御社の魅力について教えてください。
 
 私たちのグループは生まれてまだ10年と、非常に若い会社であり、またチームを構成するスタッフも若いという点が特徴です。若さを生かし、柔軟性を持ち、新しいことにチャレンジしていくという社風、挑戦して、たとえそれが失敗に終わったとしてもまたチャレンジすればいいじゃないかという社風があります。ですから、運営の業態に関しても、ホテルからリゾート、そしてスキー場、ゴルフ場、さらにはたこ焼き店まで多様化してきましたが、これからさらに新規事業にもチャンスがあれば取り組んでいきたいと考えています。そういう点に魅力を感じ、チャレンジしたいと思える方にとっては魅力的な会社だと思いますね。

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