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NEST INN HAKONE HYOSEKIKAKU(ネスト イン 箱根 俵石閣)

老舗ブランドを再生し、「自然との一体化」という新しいラグジュアリースタイルを提供する施設で アクティブな人に活躍してほしい

2016年04月19日(火)
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 潜在的な成長可能性を持つ日本国内の企業に対して、財務リストラクチャリングやターンアラウンドサービスの提供、共創型ハンズオンアプローチを行なうことで、投資先企業の価値最大化を実現するマーチャントバンク、マイルストーン ターンアラウンド マネジメント株式会社。
 箱根の老舗温泉宿「俵石閣」の再生プロジェクトにも取り組み、2016年夏、「NEST INN HAKONE HYOSEKIKAKU(ネスト イン 箱根 俵石閣)」として第1期事業ホテルエリアの開業を予定している。グローバルな金融の世界を知り尽くした代表取締役社長の早瀨恵三氏に、地方におけるホテル、商業施設の再生に必要な枠組みと、新しい施設で活躍する人材に求めるものを聞いた。


マイルストーン ターンアラウンド マネジメント株式会社 代表取締役社長
俵石ホテルアンドリゾート株式会社 代表取締役
早瀬 恵三 氏

 

早瀨 恵三 氏
早瀨 恵三 氏

事業側に寄り添いながら
資金調達の枠組みを創る業態

 
マイルストーン ターンアラウンド マネジメントはどのような会社ですか。
 
 当社を表す言葉は日本語にはなく、英語で言うところのマーチャントバンクという業態です。事業側に寄り添いながら資金調達の枠組みを創るのが、私たちの主な仕事となります。日本とは異なり、グローバルに見ると事業そのものの資金調達は銀行や証券会社が担うのではなく、マーチャントバンクが事業会社と一緒になって組み立てる形がスタンダードとなっています。そしてその組み立ての中で、必要に応じて銀行や証券会社に話を持っていくのです。

 実は先進国ではマーチャントバンク機能が非常に発達しており、当社と同様の仕事を展開している会社が星の数ほどあるのですが、日本にはまだその機能は少なく、日本において当社は極めて異質な存在だと思います。


どうして日本ではマーチャントバンクが発達してこなかったのでしょうか。
 

 日本はいまだにサプライサイド経済で、サービスを供給する側がものごとを決めていることが多いからだと思います。そして、サービスを受益する人たちがどう思うかは別の話になってしまっています。金融の組み立てにおいても、日本では、資金を供給する銀行が考えた通りにものごとが進められていきますが、そのやり方では需要が成り立たないと思うのです。そこで当社では、あえて従来のやり方とは逆の手法を日本で展開しようと考えたのです。

 小さな規模でありながら、ものすごくインパクトの大きなことをやろうとしたとき、マーチャントバンクという業態は大きな影響力を持ちます。極端ですが、たとえば東京都の資金調達を全部やれと言われれば、私一人ですべて組み立てることができてしまいます。労働生産性がとてつもなく高く、与えるインパクトも極端に大きい。その代わり責任も重く、金融のすべてを理解していなければできない業態でもあります。

 銀行や証券の中で仕事をするよりも、事業側に寄り添う形で仕事を組み立てる方が高い付加価値を提供できると考えたからこそ、私はマイルストーン ターンアラウンド マネジメントを立ち上げたのです。
 


地方のホテル、商業施設が持つ
「のれん」の価値を再度高めていく

 
現在の日本の経済環境をどのように見ていますか。
 
 たとえて言うならば、明治維新前と同じ状態ではないでしょうか。かつてはうまく機能していた制度的な仕組みが時代にそぐわなくなり、多くのほころびが見え始めた。こうした構造的な問題を解決するためにも、再編が求められていると思います。

 金融の世界にとって、リーマンショックはあまりにも影響が大きかった。ヨーロッパもアメリカも、こんなことを続けていたら社会のすべてが駄目になってしまうと考え直したのです。リーマンショック後の7、8年間、グローバルな金融の世界は時代的な大きな変わり目に差し掛かっていますが、残念ながらその面において日本は蚊帳の外に置かれています。

 しかしながら、現在のグローバルな流れを形成している志向性を、日本人はもともと持っていると私は考えています。一人一人の多様性を認め、古い言い方をすれば「惻隠(そくいん)の情」を自ずと理解することができる日本人は、効率や論理で割り切ることのできない人の気持ちの部分を大切にしてきました。

 つまり日本人の持っていた社会の在り方に、今世界が近づこうとしているのだと思うのです。にもかかわらず、日本は中途半端に西洋化された社会を変えようとせず、自分たちが持っているもののよさを世界に向けてまったく表現できていないという状況にあると感じます。
 

マイルストーン ターンアラウンド マネジメントが力を入れていこうとしている、地方におけるホテルや商業施設の事業は、オペレーションの質も求められハードルが高いと思います。
 

 当社はブルーオーシャンをねらっているので、他社で手掛けるのが難しい案件に取り組んでいきたいと考えています。人手を掛けて付加価値を高めた商品やサービスを、それに見合った価格帯で提供していく。現在の風潮とは真逆のやり方です。

 高付加価値・高価格帯の商品やサービスを、ピラミッドの上側の1/3に位置づけられる人たちは明確に求めています。ただ、彼らを満足させられるものがあまりないのが現状です。

 当社が手掛けるものの中で、まったくのグリーンフィールドから創っていく案件はありません。かつては強かったブランドを引き取って、もう一度組み直す形が基本です。この手法を採っている意味は重要で、成功する確率が極めて高い。なぜか? それはこれまでの歴史によって築かれてきた「のれん」があるからです。

 のれんの価値を再度高めていくことで成功へとつなげるのですが、それは難しい仕事でもあります。銀行等の金融プレーヤーが再生を手掛けた場合、リストラ、資産売却、コストカットで話が終わってしまうからです。

 当社の場合、枠組みを組み直すことによって得られる価値を銀行等のステークホルダーにきちんと説明することができます。プロのマーチャントバンクでなければ創ることのできない、非常に難しい枠組みを提示するわけです。逆に言えば、とても低い投資コストでプロジェクトに入り込むことができるのですが、実現するためにはとても高いスキルが求められます。こうした再編の枠組みを創るスキルを持つ人は、日本には数少ないと思います。自分を売り込むようで申し訳ないのですが、私はその一人だと自負しています。
 

同社は姫路を代表する老舗百貨店「ヤマトヤシキ」の再生も手掛ける
同社は姫路を代表する老舗百貨店「ヤマトヤシキ」の再生も手掛ける


相手の言葉を重層的に捉えられる
「アクティブな人」を求めていく

 
2016年夏に第1期事業ホテルエリアの開業を予定している「NEST INN HAKONE HYOSEKIKAKU(ネスト イン 箱根 俵石閣)」は、箱根仙石原の老舗温泉宿「俵石閣」ののれんを再生させるプロジェクトです。
 

 ネスト イン 箱根 俵石閣は、地方におけるホテルのビジネスをやっていこうという当社の戦略に沿って、最初に手掛ける新複合施設となります。

 ホテルは立地産業であり、場所が極めて重要ですが、その面から見て俵石閣は滅多に出会うことのできない宝の山であります。さらにそこに、のれんを培ってきた約100年の歴史が付加されています。温故知新の考え方でその価値をもう一度掘り起こし、ブランド化につなげていくことを目指しているのです。

 私たちは一からブランドを立ち上げることはできませんが、それができる人たちが創り上げたブランドをリエンジニアリングして、価値を再浮上させるスキルは持っています。俵石閣のプロジェクトにおいても、まさにその考え方に基づいた取り組みを進めてきました。
 

かつての俵石閣。今年夏、NEST INN HAKONE HYOSEKIKAKU(ネスト イン ハコネ 俵石閣)として生まれ変わる。
かつての俵石閣。今年夏、NEST INN HAKONE HYOSEKIKAKU(ネスト イン ハコネ 俵石閣)として生まれ変わる。


俵石閣のコンセプトを教えてください。
 
 プロジェクトを立ち上げてから2年間、紆余曲折がありました。プロジェクトチーム内でさまざまなディスカッションを重ねた結果、辿り着いた言葉の一つは「オーセンティック」、すなわち「本物である」ということです。本物とは何か?  俵石閣が立地する環境を考えると、「自然と一体であること」が本物を意味します。それが、究極のラグジュアリーの在り方だと思うのです。
 

早瀬氏が「自然と一体」と語る通り俵石閣の周辺には魅力ある自然に溢れる
早瀬氏が「自然と一体」と語る通り俵石閣の周辺には魅力ある自然に溢れる


 この場所でホスピタリティーを提供するのであれば、自然との一体感を全面的に感じてもらうことで、最も心地よい環境を提供できると考えています。自然と共存することが人間本来の姿であり、そこに現代的な解釈を加えることで、居ごこちを担保しながら展開を図っていきます。

 私たちは人間の心の中の情景をとても大切にしています。人間本来の感じ方、考え方に戻っていただける場所を提供していく。それが俵石閣のコンセプトになります。
 

俵石閣客室イメージ①
俵石閣客室イメージ①
俵石閣客室イメージ②
俵石閣客室イメージ②


俵石閣のスタッフ募集にあたり、どのような人を採用していきたいですか。
 
 それはとてもはっきりしていて、「アクティブな人」です。前向きに、「何かやってやろう」と思っている人に仕事をしてもらいたいのです。

 ホスピタリティーに従事している人の多くは、強い思いを持っていると私は考えています。欧米に比べて日本のホスピタリティー産業の労働環境は、決して良いとは言えません。その環境の中でお客さまに対してホスピタリティーを提供する人たちの心には、とても大きなモチベーションが根づいているはずです。従ってホスピタリティーの仕事を選ぶのは、もともとアクティブな人たちであるとも言えるでしょう。

 自分一人で何かをやりたいと思っても、それは無理な話です。ホスピタリティーの仕事においては人との対話が非常に重要で、相手と積極的に接触していくことが求められます。そうした能力を天性のものとして持っている人材が必要なのです。お客さまが発する一言に対して表層的に捉えるのではなく、その言葉を紐解き、心の奥で何を望んでいるのかを解釈する能力が問われます。

 その能力が自然と身についている人は、相手の望みを重層的に考えます。相手が自分では気づいていなかった奥深い部分まで表に引き上げることができる。それこそがホスピタリティーのプロフェッショナルであり、ホテルマンの理想形だと考えています。

 仕事上の経歴やスキル、年齢、性別は一切関係なく、人との対話の能力と高いモチベーションを重視しながら、アクティブな人材を採用していきたいと思います。
 

目下開業準備を進める同社の俵石閣プロジェクト室
目下開業準備を進める同社の俵石閣プロジェクト室


自分の足で現地に出向き
実際に起きていることを見聞きする

 
将来にわたり、どのようなペースでホテル、商業施設の案件を手掛けていくことになりますか。
 
 既に二つ目のホテルの計画を進めています。ホテル、商業施設の展開は今後も続けていきますが、その過程で私たちはノウハウを吸収していくことになります。そこから新しい展開のチャンスがますます広がっていくはずです。ホテル、商業施設を合わせて、年間2件のペースでプロジェクトを手掛けていければと考えています。

 ホテルに関わっていたスタッフが、次は商業施設で仕事をするといった可能性もあります。ビジネスの見地から言うと、ホテルと商業施設の間には大きなシナジー効果を生み出すことができる部分が大きいのです。

 
会社として、今後のビジョンをどのように考えていますか。
 
 当社は「サスティナビリティー」「ダイバーシティー」「フィールドワーク」の3つを標榜しています。従来のサプライ型の経済から脱却し、循環型の経済を創りたい。多様性を認め、人間は自然の中で生かされているという考え方を軸に豊かさを提供していく。そして自分の足で現地へ出向き、そこで起きていることのすべてを実際に見聞きすることで現状を認識する。これがマイルストーン ターンアラウンド マネジメントのプリンシパルです。

 サスティナビリティー、ダイバーシティーの実現に向けてフィールドワークを続けていくというビジネスのやり方はとても手間が掛かります。インターネットやテレビで見聞きしたことを、さも自分の考えのように語るのではなく、すべて地道に見聞きしていくのですから、やはりアクティブな人でなければこの仕事は務まりません。

 
俵石閣にもそのスピリットを持った人たちが集まれば、きっと面白い施設になるでしょう。
 
 そう思います。アクティブな人の応募を心から求めています。

 

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