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レポート フォントヴロー、ホテル&レストラン(4ツ星) 

ユネスコ世界遺産建造物の歴史を尊重したコンテンポラリーな創作料理

【月刊HOTERES 2016年05月号】
2016年05月02日(月)
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フォントヴロー、ホテル&レストラン(4ツ星)
フランスのロワール地方の有名な大修道院「フォントヴロー」(1101 年建造、ユネスコ世界遺産指定)の内部にある「フォントヴロー、ホテル&レストラン(4ツ星)」は、900 年の歴史と21 世紀の価値観を融合させたインテリアデザインと料理で定評がある。このプロジェクトに魅せられて、レストランの立ち上げ事業も手掛けた総シェフ、チボー・リュゲリ氏にその手法を聞いた。
取材 俵 麻呂(在仏ジャーナリスト)
marotawara@orange.fr

チヴォー・リュゲリ氏
Thibaut Ruggeri
〈Profile〉グルノーブル生まれ、35 歳。13 歳でシェフになることを決める。グルノーブルのホテルスクール卒。ジョルジュ・ブラン氏、ミッシェル・ゲラール氏などの有名シェフの元で経験を積み、パリの「タイユバン」(ミシュラン3 ツ星)で5 年間勤務。2013年国際料理コンクール「ボキューズ・ドール」金賞受賞、14 年5 月~フォントヴロー、ホテル&レストランの総シェフ。趣味は写真と音楽。


ユネスコ世界遺産に指定されているロワール河渓谷地帯の観光名所「フォントヴロー」(敷地面積12ha・建設面積3.5ha)

王室修道院として建造され、19 世紀末から監獄として利用されていた建物の内部にあるホテル&レストラン


有名インテリアデザイナー、パトリック・ジュアン氏がデザインした修道院の雰囲気を尊重したモダンなインテリア。客室の機材(テレビ、電話、インターネット他)の操作はすべてiPad を利用している

クロイスター(列柱廊)の中庭(菜園)に面した客席
修道院の参事会室を改装したレストラン
元修道院の食堂を改装した会議やパーティー用レンタルルーム
元チャペルを改装したバー「iBAR」テーブルにはめ込まれたタクティル・スクリーンで、フォントヴローの創立から今日までの歴史をインタラクティブに楽しく調べられる


修道院と監獄の食事から着想を得たスープとパン。鉢型の食器は、近くの陶芸家、インテリアデザイナー、シェフのコラボ作品。蓋はパン皿として利用される

敷地内の菜園で採れた野菜で作るモダンでシンプルな創作料理。その他の食材も200㎞圏以内で調達している


シェフが18種類の薬草とスパイスを使って作る食後の飲み物

DATA
FONTEVRAUD, Hotel & Restaurant
(フォントヴロー、ホテル&レストラン)
http://www.fontevraud.fr/
住所= Abbaye Royale de Fontevraud
33 rue Saint-Jean de l'Habit, Fontevraud-l'Abbaye
Tel = 33(0)2 41 51 73 52
開業= 2014 年5 月
投資額= 1600 万ユーロ
【ホテル】(4 ツ星)客室数:54 室、ダブルまたはツインルーム135 ~ 189 ユーロ、ファミリールーム150 ~ 199 ユーロ、スイートルーム170 ~ 235 ユー
ロ(宿泊料は季節変動)/年中無休
【レストラン】営業時間:水曜日~土曜日の夜、日曜日の昼、80 席/コースメニュー= 58 ユーロ、75 ユーロ、95 ユーロ
【iBar】30 席

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