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第12 回 リック・増田の語学だけじゃない、押さえておきたいお国柄と食文化 

第12 回インド、スペイン

【月刊HOTERES 2016年05月号】
2016年05月13日(金)
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オフィス・マスダ 代表
リック・増田
〈profile〉横浜生まれ、アメリカ国籍、ハワイ大学旅行産業マネジメントコースで主にホテルマネジメントとマーケティングを学ぶ。アメリカ在住20 年、1987 年から韓国グランドハイアットソウル副総支配人を含めアジアでのアメリカ企業勤務8 年、93 年ハイアットコーポレーション東京事務所ディレクターオブセールスを歴任。94 年オフィス・マスダ設立。 主にグローバル企業でのマネジメント、マーケティング、リーダーシップ、プレゼンテーション、ネゴシエーションスキル教育コンサルティング、バイリンガル人材教育、地域での観光活性化、観光地・ホテル・旅館の英語でのホームページ作成に携わり、最近ではホテル・旅館でのFB 関連の語学&異文化教育トレーナーなども務める。近年、経済通産省の2014 年度補助事業「ふるさと名物応援事業(地域資源海外販路開発支援事業)」でのプログラムコ-ディネーターも務めていた。

インバウンドが急速に増すなか、日本人のみならず外国人にも高度なおもてなしを提供する体制を整えることが急務となっている。しかしながら、自国以外の文化や習慣などは認知がされておらず、語学面で整っていたとしても、ゲストと接するための一歩が踏み出せていないのが現状である。本連載では諸外国のお国柄をはじめ、それぞれの国のビジネスマナー、食習慣などにフォーカスし紹介する。

第12-1 回インド
〈国民性〉
カースト制度が社会組織や責任の所在に深く関わっていて、集団主義的な文化背景を持つために親戚、近所付き合いなどの人間関係を大切にする。しかしカースト制度による差別は法律上禁止されており、企業文化においてはカーストによる差別は消滅しつつある。
 人口12.5 億人、国土面積は328.76㎢。公用語はヒンディー語、準公用語は英語で、多種多様な民族・言語に加え、ヒンズー教やイスラム教、キリスト教など多様な宗教が存在し、習慣も多岐にわたっている。
 
〈挨拶・ジェスチャー〉
「ナマステ」と声をかけるときは通常軽く会釈しながら、胸の前で指を上に向けて両手の手のひらを合わせる。ただし英語を話す企業環境ではこの挨拶はあまり使われない。
 名刺交換はインド側のもっとも上位の人物から始める。役割、肩書、地位はインドでは重視されており、階層構造・身分・地位に対する敬意がある。相手を呼ぶ際は、「Dr. 〇〇」「Professor〇〇」など相手の職業上の敬称を使う。名前を正しく知っていると、インド人から評価されるだけでなく、関係構築の近道として役に立つ。事前に正しく発音できるように練習するとよい。
 
〈接待・贈り物〉
インド人の家に食事に招かれた場合には、チョコレートや花などの手土産を持っていく。子どもがいる場合には、おもちゃや本など子どもへのお土産もよい。
 高価な贈り物は親しい友人や親類等に結婚などの特別の場面で贈る以外は避けた方が良い。インドではほぼ同額のお返しをする習慣があるため、あまり高価な贈り物は受け取り側を当惑させる。
 
〈インド料理〉
一般的なインド人の感覚として、右手は「浄」、左手は「不浄」のものとされる。そこで食事中に直接料理に触れるのはきれいに洗った右手のみであり、調理された食材の触感を楽しむため、また本当に清潔かどうかが不明であるため、スプーン・フォーク・ナイフなどの使用は基本的に嫌う。
 インド料理の特徴の一つはさまざま〇〇」など相手の職業上の敬称を使う。名前を正しく知っていると、インド人から評価されるだけでなく、関係構築の近道として役に立つ。事前に正しく発音できるように練習するとよい。
 
〈接待・贈り物〉
インド人の家に食事に招かれた場合には、チョコレートや花などの手土産を持っていく。子どもがいる場合には、おもちゃや本など子どもへのお土産もよい。
 高価な贈り物は親しい友人や親類等に結婚などの特別の場面で贈る以外は避けた方が良い。インドではほぼ同額のお返しをする習慣があるため、あまり高価な贈り物は受け取り側を当惑させる。
 
〈インド料理〉
一般的なインド人の感覚として、右手は「浄」、左手は「不浄」のものとされる。そこで食事中に直接料理に触れるのはきれいに洗った右手のみであり、調理された食材の触感を楽しむため、また本当に清潔かどうかが不明であるため、スプーン・フォーク・ナイフなどの使用は基本的に嫌う。
 インド料理の特徴の一つはさまざまな香辛料(スパイス)を多用することであり、広大な土地のため多くのバリエーションがある。
 北インドの料理はイランやアフガニスタンなど中東の食文化の影響を強く受けており、ナーン、チャパーティー、ローティーといったパンを主食とし、牛乳やダヒー(ヨーグルト)、パニール(フレッシュチーズ)、ギー(澄ましバター)などの乳製品を用い、スパイスとしてクミン、コリアンダー、シナモン、カルダモンおよびこれらを配合したガラムマサラなどを多用する。
 南インドの料理は米飯が主食であり、乳製品よりもココナッツミルクを多用する。またスパイスも北インドのクミンの代わりにクロガラシの種やカレーリーフを好んで用いる。油はギーよりもマスタードオイルや胡麻油が多く使われる。菜食主義者が多いため野菜や豆の料理が発達しているが、一方で魚を使った料理も多くある。
 インドの菜食料理は脂やゼラチンなどを含む一切の動物の肉や動物を原料とする食材を使用せず卵も使用しない。しかし動物を傷つけずに得られる乳製品はよく使用され、インドの菜食主義者のほとんどは乳菜食主義者である。さらに各種の豆類、穀類、ナッツなども使用するため、栄養学的に肉食は必要ともされていない。
 日本には「インド人は毎食カレーを食べている」と解釈している人が多い。例えばインドには主婦が自宅で作った食事を、出勤中の夫の職場に配達するシステムがあるが、これを「家庭で作ったカレーを配達する」などと紹介されることが多い。
 インドにおける「カレー」「カリー」という言葉は外来語である。インドの人たちにとって、香辛料を使った煮込み料理は数多くあり、それぞれをそれぞれの料理名で呼ぶものである。香辛料を多用するインドの料理を全て「カレー」と呼ぶのは、日本料理で言えば醤油を使ったおかずをすべて同じ名前で呼ぶような乱暴な呼び方である。

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