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SPECIAL INTERVIEW 服部栄養専門学校 服部 幸應氏

オールジャパンで和食を世界に ――世界の変化にもっと目を向けるべき

【月刊HOTERES 2016年06月号】
2016年06月17日(金)
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服部栄養専門学校
服部幸應 氏 Yukio Hattori
1945 年生まれ、東京都出身。立教大学卒。昭和大学医学部博士課程学位取得。(学)服部学園理事長、服部栄養専門学校校長。医学博士、健康大使、日本食普及親善大使。2005 年に世界初となる「食育基本法」成立に尽力。農林水産省「食育推進会議委員」 など役職多数。フランス大統領よりレジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ受章。「Mr.Shoku-iku」の愛称で呼ばれている。
学校法人服部学園
所在地=〒151-0052東京都渋谷区千駄ヶ谷5-25-4 ℡= 03-3356-7171
URL= www.hattori.ac.jp

東京オリンピック・パラリンピックまであと4 年。世界中の人が日本にやってくる。日本の常識は世界の非常識、と揶揄されないようなおもてなしが求められているが、日本の独自の良さも分かってもらう必要があろう。世界の情勢は刻々と変化している。目を見開き、学ぶべき点は大いに学ぶ必要がある。政府とのつながりが深く、われら業界のご意見番とも言われている服部栄養専門学校の服部幸應理事長にお話を伺った。

和食の無形遺産登録は大丈夫?
 
和食が無形文化遺産に登録されたのは2015 年12 月4 日です。アゼルバイジャンで認証され6 年ごとに継続しているかのチェックが行なわれています。持続可能な取り組みをしていなければ取り消しますよ、という条件が付いている認証です。富士山などの有形文化遺産も同様なのです。
 
和食の無形文化遺産を取得したときの内容は、行事食が日本人の生活文化で、それが文化になっていると書いたのです。これで果たして和食の保護・継承はできるのでしょうか。
 
正月のおせち料理も実際家庭で作っているかというと、デパートで完成品を買ってくる。買ってもいいのですがちょっと手を加える、などして欲しいですね。日本人が日本人でなくなっているという気がします。ナイフ、フォークが上手に使えても、箸はしの使い方が下手では日本人と言えるでしょうか。来日してくる外国人の方々の中には上手に箸を使いこなす人がいます。
 
日本食・食文化の魅力を発信
 
日本でのこうした心配事とは裏腹に、日本食ブームは世界規模で広がっています。海外の日本食レストランは2015年時点8万9000 店まで増加。世界の日本食・食文化に対する関心がさらに高まることは間違いありません。
 
そのための対策としてクールジャパンやビジットジャパンの関係省庁、食品などの民間企業、料理関係者などが連携し「日本食・食文化魅力発信アクションプラン」(仮称)を立ち上げました。2016 年から2018 年までの3 年間に優先的に取り組むべき基本施策です。日本の農林水産物・食品(日本産品)の輸出拡大やインバウンドの増大に向けての具体的戦略は「日本食のブランド化」「輸出促進・海外展開のための環境整備」「日本食文化を普及する人材育成」「和食の国内における継承」などを挙げています。
 
具体的には次の10 項目です。①農林水産物・食品の輸出戦略に沿った日本食・食文化普及の推進、②日本産食材サポーター店認証制度の海外展開の促進、③日本料理の調理技能認定制度の海外展開の促進、④日本産食材サプライチェーンプラットホーム(仮称)創設の検討、⑤「日本食普及の親善大使」の増員と活用、⑥トップセールをはじめとするクールジャパン関係府省などと連携した日本食・食文化発信、⑦在外公館、海外レストランなどを活用した日本食・食文化発信、⑧海外で日本食普及の活躍が期待できる日本食料理人の人材育成、⑨日本産酒類の海外展開の推進、⑩「食と農の景勝地」制度の推進と認定地の活用。

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