東京商工リサーチによる2016 年5月の「倒産月報」が6 月8 日に発表。全国の企業倒産件数は671 件、負債総額が1158 億5200 万円となった。
 
　倒産件数は前年同月比7.3％減（53件減）で、3 カ月連続で前年同月を下回った。5 月としては1990 年（501 件）以来、26 年ぶりに700 件を割り込んだ。金融機関が中小企業のリスケ要請などに柔軟に応じていることや、大手企業を中心とした業績拡大による景気の底上げなども影響して、依然として低水準な推移が続いている。
 
　負債総額は前年同月比9.3％減（119億300 万円減）で3 カ月連続で前年同月を下回り、5 月としては過去20 年間で最小規模にとどまった。負債1 億円未満が486 件（構成比72.4％）と全体の7 割を占めるなど、小規模な倒産が多い状況に変化がない。
 
　産業別では10 産業のうち5 産業で前年同月を上回った。建設業が145 件（前年同月比0.6％増）で3 カ月ぶりに前年同月を上回り、内訳では解体工事業などを含む、その他の職別工事業（9件→ 16 件）や土木工事業（24 件→ 26 件）などで増加した。また、飲食業や広告業などを含むサービス業他は174件（前年同月比8.7％増）で、2 カ月連続で前年同月を上回った。
 
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