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第23回 対談  トップ企業経営者は何を考えるのか!?

第23回  日本銀行 広島支店長 松野 知之 氏 × TOP CONNECT ㈱ 内田 雅章 氏

【月刊HOTERES 2016年12月号】
2016年12月02日(金)
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もっと身近に、より親密な関係を
 
内田 新聞への寄稿や講演など、勢力的な活動について理由を合わせて伺えますか。
 
松野 大きな理由は二つあります。一つには支店の役割に地域経済の分析があると申し上げましたが、そのためには自身が関わる地元についての正確で多面的な把握が大切です。日頃から、さまざまな企業・団体の方や地域メディアの方との情報交換を活発に行なっています。特に経営者の方は目先のことだけでなく、常に5 年先、10 年先を見据えた展望や理念理想をお持ちなので、お話を通じて私自身気付きや学びを得る機会が多くあります。
 
 二つ目にはその結果として、われわれの存在をより身近に感じていただきたいという想いがあります。金融政策や日本経済の動向調査といった、国全体の指針に関わるような側面が目立つのですが、実際に経済を動かしているのが個々のさまざまな企業や家計であるように、日本銀行という大きな組織の中においても、外からは見えづらい業務を含めてさまざまな仕事に携わっている職員たちがいて、日頃の地道な積み重ねの結果として「円」の信頼を守っているのです。政策の効果をより引き出すためにも、またさまざまな業務をより効率的に行なっていくためにも、日本銀行の業務についてご理解いただくことが欠かせないと考えています。
 
内田 日々の業務において、部下の管理やチーム作りにおける取り組みについて伺えますか。
 
松野 先ほども申し上げましたが「『円』という通貨を国民の皆さまに安心して、気持ちよく使っていただくこと」を、必ず念頭に置いて業務にあたってもらうことを大切にしています。これは民間でいう企業理念などに該当すると思いますが、自分たちが何のために、どういった方向性を持って仕事をしているかという理解は良い仕事を行なう上で欠かせません。ただ日本銀行の業務は公的な役目もあるので「業績に対する評価」は、少し難しい部分があるかもしれません。私個人では支店長という立場から、さまざまな事務の改善や、業務効率の向上につながるような提案をきちんと拾い上げることを意識しています。本部では支店の取り組みを表彰する制度もありますので、小さなことですが、日々のやりがいという部分に繋がっていけば、結果としてよい環境が生まれてくると考えています。
 
内田 評価の難しい点について具体的に伺えますか。
 
松野 例えば企業であれば営業利益、個人であれば営業成績といった明確な数字が結果として残りますよね。われわれは組織の性質上、そういった部分で判断するわけではありません。評価の対象というのは、新規プロジェクトであれば進捗に関わる過程、普段の業務であれば事務上のミスをどれだけ減らす工夫をしたか、対外的な活動では情報収集のネットワークが広がったかなどになります。そうした取り組みを知っておくためには、普段からきちんと職員とコミュニケーションを取っていなければなりません。こうした点は、民間企業でも同じことが言えると思います。日本銀行では、5 年間の中期経営計画のもとで、各人が毎年度目標を設定し、中間管理を行なうやり方をとっています。

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