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VOL.1 2017年新年号 特集Ⅰ「わが社の10年後」  Vol.1  城山観光ホテル 代表取締役社長 東 清三郎 氏

地域に根差したホテルであり続ける

【月刊HOTERES 2017年01月号】
2017年01月06日(金)
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城山観光ホテル  代表取締役社長  東 清三郎 氏

 
今年でホテル開業54 年目
 
 城山観光ホテルは1963(昭和38)年に現在の地、鹿児島市の城山でホテルを開業し、今年で54 年目を迎える大変歴史あるホテルです。この城山は明治維新の偉人西郷隆盛氏の終焉の地でもあり、鹿児島県民の皆さまにも親しみを持って支えられ、大切に守られてきた場所でもあります。標高108m の高台からは、鹿児島市街地と錦江湾、そして鹿児島のシンボル桜島を望む最高のロケーションにも恵まれた場所です。
 
 さて、本年の鹿児島の観光についてですが、4 月に熊本・大分を中心に発生した熊本地震の影響は大変大きなもので、国内旅行者はもとより、インバウンドにも影響を及ぼしました。しかしながら、日本を挙げた観光支援や九州ふっこう割などの多くの支援策のかいもあって、順調に回復傾向にあります。その後も続く、阿蘇山の噴火や鳥取県中部地震など、突然の自然災害が及ぼす観光産業への影響は、改めて大きなものだと感じさせるものでした。
 
 城山観光ホテルにおきましても、宿泊部門は4 月から6月にかけて、熊本地震での観光客の自粛などで影響を受けました。また、7 月にはもともと予定していた露天温泉さつま乃湯のリニューアル工事も重なり、宿泊部門としては苦戦を強いられました。しかしながら、温泉のリニューアルも完成し、8 月、9 月と稼働率も回復してきておりまして、順調に推移しております。
 
 こういった観光関係の早い回復には、国の支援はもちろんですが、2016 年の3 月で開業5 周年を迎えた九州新幹線も大きな要素の一つです。開通後は新幹線で鹿児島まで足を延ばされるお客様も増え、観光の交流を活性化する起爆剤となっております。また、もう一つ、宿泊を支えているのがインバウンドです。インバウンドにおきましても、現在、鹿児島空港からソウル、上海、台北、香港の直行便が運行されております。今後もインバウンドは大きなマーケットとしてとらえ、海外との直行便の存続はもちろん、さらなる活性化について取り組んでいかなければなりません。
 
 このように近年で大きな発展を遂げた空と陸からの交通インフラは、鹿児島の観光産業を大きく前進させさらなる可能性を見出してくれました。それに伴い、宿泊部門は海外のお客様にもご利用しやすい環境を常に考えながら運営しております。現在、城山観光ホテルでは外国人スタッフも13 名採用し、海外のお客様が言葉の面で不自由ないような環境作り、また、宗教的な面や食べ物なども含めてお客様に安心して過ごしていただけるような環境作りを目指して、引き続き取り組んで行きたいと考えております。
 
 一方、ブライダル部門では昨年度805 組のカップルの結婚式のお手伝いをさせていただきました。一組一組の大切な思いを実現できたことは、大変ありがたく思っております。そんな中、ブライダル業界全体での課題ともなっているのが、結婚式を挙げないカップルが増加していることです。鹿児島でも実に結婚式の実施率は、約50%に近づいております。そういった非婚化や晩婚化の問題がある中で、さらに追い打ちをかけるように少子化の波も押し寄せてきます。そんな状況を踏まえて、少しでも結婚式を挙げていただきたいという思いから、地域のホテルや専門式場、賛同いただける企業の皆さまと共に、2013 年に鹿児島ウエディング協議会を設立しました。結婚式の良さを再度理解していただき、結婚式にあこがれを持っていただけるように行政との取り組みやブライダルイベントの開催も行ない、活性化に向けて取り組んでおります。

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