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レポート 『必ず成功するホテルリノベーション part9』刊行記念シンポジウム

海外デザインホテル最新トレンドやホテル格付けなど業界人必須の話題を網羅

【月刊HOTERES 2017年01月号】
2017年01月20日(金)
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弊社代表取締役社長の太田進
モデレーターを務めた弊社専務取締役の村上実

IR、ホテルの格付け、AI など
最新の話題にフォーカス
 
シンポジウム第二部は、弊社村上からIR について最新情報を解説。IR 法案成立後、1 年かけて実施法を精査して法律に落とし込み、その法律を各都道府県で条例化していく行程を説明した。
 
続いてのテーマは、日本のホテルの格付けについて。急増するインバウンドなどがホテルを選ぶ基準として、今後さらに第三者評価の重要度が増すのは必至だ。こうした状況下で日本におけるホテルの格付けを提唱する北村氏が格付け評価基準の概念などを解説した。同氏が世界のホテル格付けを研究・分析したところ、顧客視線に立っているといわれるアメリカや、カナダ、ニュージーランドなどの格付けは、米国の心理学者、マズローが発表した「マズロー欲求段階説」とほぼ一致したと発言。これは生きるために最低限の「生理的欲求」を第1段階とし、それが満たされると「安全欲求」、さらに「社会性の欲求」、「自己承認」、「自己実現」と欲求が重ねられていくさまを5段階で表したもの。ホテルも1 〜5 にそれぞれのステージが似通っていると解説した。なお、北村氏が率いるホテル格付研究所では、バスルームだけでも200 項目以上、トータルで2000 以上の項目を精査して日本のホテルの格付けを進めるとともに格付けの必要性を言及した。
 
万井氏は「具体的な基準となるものがあるからこそ、ホテルの方もどの部分が欠けているかが分かれば、その部分をデザイナーの力でプラスに変えていくことができると思います」。
 
これを受けて丸山氏は、「いま目指しているレベルが明確になれば、それこまでやらなくてよいという指標にもなりますね。そこに金をかけるのだったら別の部分に投資しようという考え方もできるわけです」。
 
水原氏は、「むだな投資がなくなりそうですね。クライアントとデザイナーとのコミュニケーションが立ち位置を明確にすることで早くゴールにたどり着くことができる良い面も生まれるのでは」と述べた。
 
一方、寶田氏は別の角度から、「先ほど紹介したエースホテルのような格付けの範疇を超えているホテルもあるので、そういう事例も知らしめてほしい」という提案を投げかけた。
 
話題が変わりホテルの人手不足などの対策としていま話題のAI についても意見が交わされた。
玉岡氏は「タイル業界では職人の高齢化などからロボット化を進める動きがあり期待している」とコメント。堀内氏は「ある大学の研究では、今後さまざまな業務の47%はAI に置き換えられという予測もあります。ホテルではバジェットホテルはどんどんAI 化が進み、その半面ラグジュラリーホテルはもっとヒューマンな部分、社交の場が高まると思います」と発言。
 
中原氏は、「最新設備のホテルに行っても結局ホテルマンの対応が良くないと二度と行きたいとは思いません。AIはアシストの機能を充実させて少ない人員で大きなホテルを回せるようにするのが理想ではないかと思います」と述べた。
 
 こうしてさまざまなホテル業界の話題を網羅し、約4時間の白熱した議論が交わされたシンポジウム終了後には、懇親会を開催。パネリストやスペシャルゲストを交えての情報交換が行なわれた。


1972 年に開業し、さまざまな物語を創出した青山ダイヤモンドホール。 2016 年10 月31 日をもって、その長い歴史に幕を閉じた

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