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インタビュー  星野リゾートの海外戦略  星野リゾート 代表 星野 佳路 氏

星野リゾートの海外戦略  「マルチタスク」と「旅館メソッド」で選ばれる、ホテルオペレーターを目指す

【月刊HOTERES 2017年04月号】
2017年04月28日(金)
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「世界の道路で日本車が走るように、世界の街角に星野リゾートのホテルを建てたい」------ 星野リゾートの星野佳路代表は、かねてから同社のビジョンをこのように表現する。2017 年1 月20 日に開業した「星のやバリ」(インドネシア・バリ島)は、海外での開発案件としては初。ホテルオペレーターとしては後発となる同社が、投資家や旅行者から選ばれるためにどのような差異化をしているのか。バリに先駆け、2年前から運営しているタヒチ・ランギロア島の現況とともに、同社の海外戦略を聞いた。


星野リゾート 代表 星野 佳路 氏

2014 年4月にリブランドオープンさせて運営されている「星野リゾートKia Ora ランギロア島」、2年がたちました。現況をお聞かせください。
 
 業績は良くなってきております。フランスの労働法で守られた労働環境、フランス語しか話さない地元スタッフなど、タヒチならではの日本とは異なる環境において星野スタイルを導入するという難しさがありましたが、運営の改善はゆっくりと進みました。ただし、運営を任せてくださったオーナーからは収益改善を要請されていましたので、まずは集客を伸ばすことに着手しました。そのアプローチが奏功し、収益が上がりました。今では、ハードとソフト両面からリゾートの魅力を高める方向で動いています。
 
運営改善がゆっくり進んでいると申し上げましたが、星野リゾートの強みである「旅館メソッド」は徐々に機能しています。集客が伸びた要因の一つは、地元スタッフ自らが地域の魅力を発信してくれたことです。コンセプト委員会を発足し、「タヒチの横綱であるボラボラ島と、どう戦っていくか」を考え、「ランギロア島には、ボラボラ島にはないタヒチの魅力がある」、「“ タヒチ旅” の完成」をコンセプトにしました。「ボラボラ島を見ただけではタヒチ旅は完成しない。ほかの島の魅力を知ってこそ、タヒチ旅は完成する」というメッセージを発信したのです。このコンセプトの合意が得られた途端、「ボラボラ島にはない、ランギロア島の魅力は何だろうか」ということを全員が考え始め、いろいろなアイデアが生まれてきました。例えば、夕刻に波と戯れる野生のイルカを観るツアーや、特有の香りを放つランギロア島産のハチミツを使ったアイスクリーム、島で造っているランギロア島ワインなど、地元スタッフのアイデアがどんどん商品化されています。こういった魅力が稼働や収益につながってきている現状を見て、「旅館メソッド」が世界で通用すると自信を強めています。
 

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