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トップインタビュー  グランドパーク小樽 総支配人  小澤 扁理 氏

大赤字ホテルを約1年半で黒字化。コミュニティーの一員として小樽、北海道全体の活性化への貢献を目指す  スタッフそれぞれの個性を活かし、グランドパーク小樽らしいオーケストラをつくる

【月刊HOTERES 2017年09月号】
2017年09月15日(金)
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2009 年1 月に「ヒルトン小樽」からシンガポールに本社を構えるパークホテルグループの「グランドパーク」ブランドを冠するホテルとしてリブランドしたグランドパーク小樽。2012 年に小澤氏が着任した際にはマーケットの低迷もありホテルは苦戦をしていたが、同氏は着任後1 年半で業績を向上させキャッシュフローも改善、以後着実に業績を上げながら地域との連携強化など、新たな取り組みを開始している。世界を渡り歩いてきたホテリエである小澤氏が、同ホテルを通じて目指すビジョンとは。
 


グランドパーク小樽 総支配人  小澤 扁理 氏

着任後3 カ月はホテルにリブイン。
早朝から深夜まで、ホテルをくまなく
見て回り、改善を行なった
 
まずは、2012 年に着任された当時の状況と、その後1 年で一定のレベルまで回復をさせたとお聞きしていますが、具体的に どのような取り組みを行なったかについて教えてください。
 
 私が着任した2012 年は小樽の市場も決して良い状態とは言えず、さらに内部のオペレーションの仕組みなどにも課題があり、売り上げもコストも厳しい状況にありました。
 
 私はどのホテルに行っても着任後、リブインをして24 時間ホテルの状況を細かに把握し、分析して改善を行なうということを行ないます。通常、2 〜3 週間でだいたい把握できるのですが、このホテルの場合は約3カ月かかりましたね。
 
 オペレーションや労働環境、経理、営業、購買、仕入れ、エネルギー管理まで、さまざまなところに課題がありましたので、一つひとつ改善に着手をしました。
 
 例えば、労働環境の悪化で離職率も高かったので、二交代制を三交代に変更もしました。当然それだけでは人手に影響がでますから、業務を細かに見直して無駄な業務を排除し、全体の生産性を上げることで人員数を変えずに実現することができました。そして、休みもしっかりと取らせることで、スタッフの疲れも取れ、ダラダラと仕事をしなくなることでサービスの品質が向上し、また、エネルギー管理などにも意識が行くようになりました。
 
 ほかにも、購買から納入チェック、仕込みなどにも手を入れました。それまでは料理の仕込みを各アウトレットでバラバラにやっていたのを一箇所に集約し、仕込み担当者が納入品のチェックをできるようにしたのです。すると、仕込み担当者が一元化して納入品のチェックを行なえますので、それぞれのレストランに行くすべての食材をチェックしていく中で、食材をチェックする目も肥えてきます。結果、納入業者の方に色々と注文をつけることができるようになり、納入業者の方もそれを気にするので、良い食材が入ってくるようになるなど、生産性の向上だけでなく品質の向上にもつながりました。
 
 営業も…と言い始めてしまうと止まりませんが、とにかく24 時間ホテルを見て回り、あらゆる改善点をチェックし、改善してきました。お聞きいただいてお分かりになるかと思いますが、決して特別なことをやったわけではありません。
 

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