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連載8 レ・クレドール ジャパンを支える賛助会員 

連載8  吉田金属工業 われわれの“ものづくり”とコンシェルジュの“おもてなし” お互いが日本に誇るカルチャーを世界にむけて発信!

【月刊HOTERES 2017年09月号】
2017年09月22日(金)
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新潟県燕市と言えばナイフ、フォークなどステンレス加工品の産地として有名ですね。
 
 燕市は洋食器づくりが盛んなところで、当社も創業当時はフォーク・ナイフなどのカトラリーを作っていました。しかし、競合企業が増えたことや輸入品が増加したことなどから、何か新しい商品を生みだそうと模索する中、ステンレスの包丁に行き着いたのです。鋼を使わないステンレスの包丁は錆びなくて使い勝手もよく、カトラリーのテーブルナイフの形状からヒントを得た一体型の斬新なシェイプも好評を得ております。
 
レ・クレドールジャパンの賛助会員になった経緯について教えてください。
 
 賛助会員になったのは2008 年のことでした。ホテルのゲストの方々に当社製品を周知することを目的に、外国人観光客向けの情報誌『東京ノーティスボード』を訪ねたとき、鎌野編集長からレ・クレドールを紹介いただいたことがきっかけでした。
 
 当社の主力商品であるグローバルシリーズは34 年前に売り出したのですが、当初はあまり販売状況が思わしくありませんでした。デザインが斬新過ぎたと申しましょうか、あまり国内のユーザーさんたちには受け入れられませんでした。そこで、当社の販売代理店が海外で「ドイツ フランクフルト国際見本市」に出展したところ、意外にも外国人の方々からは大変好評を博しました。その後も国際的な賞をいただくなどインターナショナルで知名度もあがり、今度は逆輸入のような形で日本国内でも売れはじめたという経緯があります。おかげさまで、来日された外国人旅行者の方がショールームに買い求めにいらっしゃるケースも多くなっております。近年ではホテルにお泊まりのゲストが、コンシェルジュ経由で来店されるお客さまも増えております。
 
コンシェルジュからの問い合わせや送客も増えているのですね。
 
 外国人のお客さまから「日本の包丁がほしい」という問い合わせは多いそうで、当社にもよくご連絡いただきます。伝統的な和包丁はクラシックタイプ、当社の包丁はモダンタイプとしてご紹介いただいているようです。ゲストが探している具体的な商品型番の問い合わせを受けることも多くあります。また、「外国人のゲストに『グローバルシリーズ』を売っているところを教えてほしい、と尋ねられて調べてみたら日本の企業で驚いた」というお話もよく伺いますね。
 

 
メイドインジャパンの
よいものを世界に発信
 
コンシェルジュとのやりとりで印象に残るエピソードはありますか。
 
 コンシェルジュの方から紹介されたお客さまで、毎年、「グローバルシリーズ」の研ぎ直しを依頼される方がいらっしゃいます。その際に、コンシェルジュの方から当社へはお客さまの包丁が到着する日の連絡が入る一方、お客さまには新潟に送った日、研ぎ直しが終わって戻ってくる日、受け取りの日などきめ細かく伝えられているそうです。さらには、商品がお客さまの手元に戻り、大変喜ばれていることもお知らせいただいております。それもこちら六本木のショールームだけでなく、新潟の担当者にも同様に連絡が入ったとのことです。そんな一つ一つの対応に、ていねいな心遣いを感じますね。
 
 このほかにも、レ・クレドールのミーティングなどに参加してコンシェルジュの方々に接すると、その人間力に感心させられます。
 
 また、これは私の個人的な経験なのですが、フランス旅行の際にレストランの予約時間に遅れそうになったとき、宿泊していたホテルのコンシェルジュに相談して時間を変更していただいたことがありました。それは、海外で不安な気持ちでいる旅行者にとってコンシェルジュはとても頼りになる存在だということを実感した瞬間でした。最近は日本へも海外からの観光客が急増しており、コンシェルジュの方々の活躍するシーンも増えているのではないかと思います。私たちもそんなコンシェルジュの方の役に立てればと考えています。
 
今後の活動についてお教えください。
 
 当社では、毎日包丁の試し切りのイベントを実施しています。実際に野菜などを切ってもらうことで当社の包丁のこだわりを知ってもらうためのイベントなのですが、言葉で説明するより分かりやすいと好評です。ぜひコンシェルジュの皆さんにも当社の包丁を試していただける機会をつくり、当社の包丁のこだわりを実感してもらいたいと考えています。
 
 私たちは、包丁は調理器具以上の価値を持っていると自負しています。そして当社の新潟の職人は、製品を使ってくださるお客さまによりご満足いただけるように日々工夫をして努力を重ねています。同様にコンシェルジュの皆さまも常によりよいお客さまへの対応を模索されているのだと感じています。そう考えると弊社が手掛ける“ものづくり”とコンシェルジュの方々が提供される“おもてなし”、そのどちらも日本が世界に誇れるもののような気がします。やっている仕事は違うもののそんなところにも共通点を感じており、コンシェルジュの方々をより身近に思っています。コンシェルジュの方々の仕事ぶりに学びながら、クールジャパンを世界に向けて発信していく一翼を担えるよう努力して行きたいと思います。
 
会社概要
吉田金属工業㈱
本社:新潟県燕市吉田西太田2078-3
東京事務所:東京都港区六本木5-17-1 アクシスビル2F
☎03-6277-8230
主な事業内容=包丁関連製品の製造販売
 

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