㈱万平ホテル　代表取締役社長　福田 衛氏

「調理の世界はおいしいものを作ることが使命ですが、衛生管理もそれと肩を並べる重要な仕事と言えます」と言う福田衛氏。「衛生管理に関する外部による検査結果は、料理長の評価項目の一つに含まれています」

㈱協和医療器　専務取締役東京支社長　小野寺 俊弥氏

「どのような薬剤でも、導入さえすれば効果につながるわけではありません。マニュアル通りの使い方を日々守り続けることが求められます」と言う小野寺俊弥氏。「当社では導入して終わりではなく、正しい使われ方をしているかについても継続的にアドバイスしていく姿勢で施設のお手伝いを進めています」

日本有数の避暑地、長野・軽井沢の歴史とともに歩んできた万平ホテルは、2014 年に創業120 周年、前身である旅籠「亀屋」の創業から数えて250 周年という大きな節目を迎えた。次の50 年、100 年に向けて歩み続ける万平ホテルでは衛生管理に関する厳格な自社基準を設定することで、衛生に対する意識の向上と順守すべき行動の徹底を図っている。もともと高い水準にあった衛生管理体制をさらに強固なものにするため、調理場の手洗い場に「微酸性電解水生成装置」を導入。パートナー企業である協和医療器との二人三脚によって、衛生管理に関する取り組みをさらに推進している。その基本的な考え方に触れるため、両者による対談をお届けする。

手をかざすだけで出てくる電解水で
自動的に有効な手洗いができる

福田　基本的な衛生管理についてはホテルグループの衛生管理規定が社内的に定められていて、調理の現場では年２回、衛生管理に関する検査を受ける形になっています。調理スタッフに対してはその検査に向けて、普段からの身だしなみや入館する際の手洗いの励行といった細かいチェックを日々行なっています。チェック項目に関してはペーパーに記録したものを毎月集めて、１年間保管するようにしています。

　以前から館内で使用している薬用せっけん液があるのですが、調理場の入り口の手洗い場については協和医療器からご紹介いただいた「微酸性電解水生成装置」を新たに導入しました。

「微酸性電解水生成装置」の導入検討は、基本的にノロウイルス対策を端緒としています。今回は、協和医療器から推薦された複数の装置の中から、当社の現場に最適なものを採用しました。

　ノロウイルス対策の手洗いのために次亜塩素酸ナトリウムを希釈した水溶液を自分たちで用意するのは手間がかかりますが、今回導入した「エルビーノ」を使えば自動的に微酸性電解水で手洗いができます。この利便性は導入につながる決め手の一つとなりました。小野寺 何度か打合せを重ね、現場に最適な装置を選定致しました。その上で、2017 年5 月から約1 カ月のトライアルを実施させていただきました。

福田　トライアル期間には使用前／使用後のサンプルを採り、データを検証してもらいました。以前から使っている薬用せっけん液との比較も行なうことで、環境の向上が図れるかどうかについても協和医療器に検証をお願いしました。その結果効果が認められ、本格導入に至りました。日々の手洗いの励行は継続こそが重要であり、装置に手をかざすだけで自動的に微酸性電解水が出てくる機能は、正しい手洗いを続けやすい状況を生み出してくれています。

小野寺 　それぞれの製品には、現場ごとのニーズに合った使い方があります。そこで私たちが現場を見させていただきながら、ご相談の上、設置するべきアイテムを選ぶのがベストな流れだと考えています。現場の動きにやりやすさをもたらすことが、私たちがかかわることの意義だと考えています。もともと万平ホテルは非常に高い水準で衛生管理をされていましたので、私たちとしてはさらに現場の効率を高めることのできる装置のご提案によって、その水準をさらに向上するお手伝いをさせていただきました。