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連載19 宮北結僖「ロボットにならない人材を育てる」 

連載19『ホスピタリティー溢れる人間力~自分で考え動ける人材を育成するために4~』

2017年11月17日(金)
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■宮北結僖(みやきた ゆき)プロフィール
株式会社 心に響く話し方 代表取締役 http://www.genkyo.net
一般社団法人日本心に響く話し方協会 代表理事 http://www.genkyo.jp
【略歴】
西田敏行・緒形直人率いる劇団青年座を経てTV・舞台等で活躍
(役者名:宮北由季)20年の俳優実績と2000組のブライダル司会者の経験を生かし、現在「言響(心に響く言葉で話す)スクール・セミナー」を主宰。
「実践型体感スクール」として定評がある。個別レッスン・言響表現塾・言響インストラクター塾をベースに「内容以上に、心を伝える話し方」を東京・大阪・福岡で指導。各地より受講生が集まる。
著者/ 「お客様の心に響く話し方」(BAB出版)
「話し方お悩みカイケツアドバイス」(あさ出版)


AIにはAIにしか、人間には人間にしか出来ない事がある。
AIと戦うのではなく人間にしか出来ない仕事をする。


前号の続きです。
『感じる』について書かせていただきました。
「現場を感じること」「相手を感じること」

役者時代、気に入られる芝居しか出来なかった私が蜷川幸雄さんの舞台についた時のこと。
稽古中に蜷川さんに「俺に媚びるような芝居するな」と怒鳴られた私。
相手を感じて芝居が出来ないまま、初日の幕があけました。

初日は1995年2月1日。
大阪上本町「近鉄劇場(現在:YUFURA)」

1995年2月1日。お気づきでしょうか?
その2週間前 1月17日はあの阪神淡路大震災です。
私たちは稽古場でこのすざましい状況を見ました。

「中止になるかもしれない」という噂も飛び交う中、
大阪の制作部から連絡が入りました。

「こういう時だからこそやってください。みんなすごく楽しみにしているんです」

私たちのテンションはあがりました。
そしてそんな大変な中来てくださる方々がどうすれば喜ぶか、楽しめるか一所懸命考えました。

おしゃれしたくても着のみ着のままかもしれない。
「どうぞ、ドレスコードは気になさらず ジャージやジーパンでお越しください」と申し上げました。

チケットがない人がいるかもしれない。
「チケットなくても大丈夫です。お待ちしています」と連絡しました。

あとは衣装のままロビーに出て、握手会や写真会。
当時のお客様の状況を把握しようと全力投球。
喜んでいただくために出来る限りのことをやらせていただきました。

2月1日初日。
無事お芝居が終わり、カーテンコールで頭を下げた時のことです。
なんと客席から「来てくれてありがとー」「観させてくれてありがとー」と
スタンディングで拍手の中 沢山の声があがったのです。

びっくりしました
「来てくれてありがとう」

こちらこそ「演らせてくれてありがとう」なのに。
頭を下げながら涙が止まりませんでした。

と同時に「あっ!」と感じたんです。

「私は蜷川さんに気に入ってもらえる芝居をするんじゃない。
この人たちが少しでも元気になれるために芝居をするんだ」と。

お客様を感じること、現場を感じることとは
『相手を知ること』『現場を知ること』
そしてそれは『毎回ナマモノ』である。
舞台から学びました。


チャップリンの大好きな言葉があります。
チャップリンが新作映画を発表した時に記者たちに聞かれました。
「今までの中で一番の自信作はどれですか?」
チャップリンの答えは「次に作る作品です」

目の前にいるお客様に 「誰よりも興味を持つ」「知る努力をする」
常にBEST でも 翌日にはBETTER
何か感じていただければ幸いです。

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