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REPORT

“排除”ではなく、 “ 共存”の分煙社会を 事例紹介 太助、ジャパメタBAR 龍の隠れ家

【月刊HOTERES 2017年11月号】
2017年11月24日(金)
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「龍の隠れ家」外観。コアな常連客を多く有する人気店だ

“排除”ではなく“、共存”の分煙社会を Case Study 2

なぜ“条例化”する
受動喫煙防止対策が
“必要”なのかを説明してほしい!


ジャパメタBAR 龍の隠れ家
(東京都飲食業生活衛生同業組合組合員店舗)

赤と黒を基調とした店内。店名にちなんだ龍のモチーフがさまざま飾られている
店舗入り口のドアに張られた喫煙可能のステッカー。目立つ場所に張 られているのでお客さまにもはっきりと店の喫煙ルールが確認でき
龍の隠れ家」店主の竹内光基氏。フランクな人柄で竹内氏とのヘビメタ論議を楽しみに来店するファンも多い


「私は東京都における受動喫煙対策は既に手は打てていると考えています。ですから今回の条例案が提案される“理由”が分からない。さらに言えば今回の条例が提案される一因である“受動喫煙による”肺がんリスクなども明確な科学的根拠も実数も提示されておらず、不透明で分からないまま、一方的にことが運ばれようとしている。なぜ、店のルールを店主が決めてはいけないのか? そんなことから反対の姿勢を取っています」。高円寺の庚申通り商店街でジャパニーズメタル音楽愛好家から愛されるBAR「龍の隠れ家」を経営する竹内光基氏はそう語る。「当店では喫煙可能のステッカーも張っていますし、お客さまもそれを見て来店されています。従業員に関しては面接の際に喫煙可能な店である旨を説明し、納得した上で働いてもらっている。これ以上何を? なぜ? 規制しようというのか。さらに罰則まで科して行なわなければならない理由がどこにあるのか?

 私にはその理由が見えません。もしその理由がオリンピックだけなのだとすればそれは行政のプライドでしかないように感じています」。ちなみに杉並区では路上喫煙が禁止されているので飲食店での喫煙が禁止されれば喫煙専用室のない店舗はたばこを吸うお客さまを受け入れることができなくなり、同時にお客さまも訪れることもできなくなる。「“都民ファースト”と言いますが、今回の条例案を見る限り“ファースト”されているのはたばこを吸わない8 割の都民であって、喫煙する2 割の都民に関しては“排除”ですよね。さらに言えば今回の条例は“たばこを吸う人は東京都に来るな”と言わんばかりのものを感じると言っても過言ではありません」。また竹内氏は工期の指定に関しても疑問を呈する。「仮に分煙設備を作るとして、なぜその時期を経営者が選べないのか? 現在、東京オリンピックに向けて資材、人件費を含め工事費が大変な高騰を見せています。さらに消費税増税も予定されており、ただでさえ家賃にかかってくる消費税だけでも負担が大きいのに、その上、“望まぬ工事費”の負担が加わるというのは非常に厳しい経営環境をまねきかねません。大手資本の店舗ならいざ知らず、小規模店舗の店主にとってその工事費は決して安いものではありませんし、事業計画にも影響を及ぼします。場合によっては大きなリスクにもなりうる。なのになぜ、その時期に店主の判断を無視して行政命令で工事をさせるのか? 全額東京都が負担するならいざしらず、そうでないのであれば喫煙専用室設置もその工事時期もおのおのの店主の判断が優先されるべきだと思います」。“真の都民ファースト”を都政には期待したいものだ。

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