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トップインタビュー  ㈱クリエイト・レストランツ・ホールディングス 代表取締役社長 岡本 晴彦 氏

2000億円企業に向かうクリエイト・レストランツ・ホールディングスの魅力に迫る

【月刊HOTERES 2018年03月号】
2018年03月08日(木)
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足し算だけではつまらない
 
❒ 統一のカラーに染まることを求めないというのは俯瞰力に秀でた経営者にしか成せないことですし、なかなか理想はあっても実践まで伴うことは難しくもあるかと思いますが、岡本社長がそれを成しえている理由はどういった視点からだとお考えですか?
 

 これは先ほどお話しした戦略に通じるものなのですが“多様性を持つ”ということを大事にしている点が大きいのではないでしょうか。一口に飲食店と言っても歴史を持つ老舗もあれば、とがった個性で成功しているオーナーに魅力のある個人店もあります。また外食大手が手掛けるチェーン店舗もあれば、他業種が戦略として飲食店事業を手掛け、スピンアウトされたものもある。さらにファンドなどから紹介を受けたものなど、当社がM&A をしてきたブランドはさまざまな顔を持ち、いろいろな経緯をたどって道を同じくしています。
 
 その過程で一つ一つの出会いに対し、彼らの良さ、強みは何かということと、われわれがいるからこそ生きること、伸ばせること、場合によっては救えることは何かということから話し合い、最終的にグループに迎えます。なので、一つのカラーに染めるといったことがないどころか、むしろ私どもと一緒になる前よりも持ち味が強くなっているブランドもありますし、過去上場していて、非上場となった段階で当社グループに来た企業が新たに上場を目指すということもあります。このように対処法にも多様性を持たせることで連邦経営体制の意味と強みが生かせていると思いますし、それは今後も大事にしていきたいと考えています。
 
❒ なるほど。一般的にイメージされる支配的だったり、ひたすら規模を増やすというM&A ではないということですね。
 
 そうですね。いろんなM&A のやり方がありますが、まず支配する、されるというM&A の構造からは成長が生まれないと考えていて、私はグループ全体で成長していきたい。また私はただ“足し算”で数を増やしていくだけのM&A にもあまり興味がありません。そういった意味では一つの業態のみをどんどん増やしていく規模の増やし方にも興味がないのです。もちろんそういったやり方で成功されている方への敬意はありますが、私自身はちょっと違うなと。おそらく私の原体験に“大きな市場を見渡した中からチャンスを考えた”ことがあるからだと思います。一つの市場の中に大手チェーン、小チェーン、個人店が一緒に生きていて、その多様性が興味深いし、共存しているのが面白かった。ですから個性も考え方も違うさまざまなブランドを共存させ、発展させることでグループ全体の成長に可能性を感じますし、“三つ目のマルチ”としてマルチカルチャーを発展させることは今後さらに重要になってくる戦略だと考えています。
 

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