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第6回 Part2 中村勝宏プレゼンツ ~美味探求~

第6 回 Part2 ホテルメトロポリタンエドモント 統括名誉総料理長 中村勝宏氏× 翁達磨 店主 高橋邦弘氏

【月刊HOTERES 2018年09月号】
2018年09月14日(金)
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各地域での段位認定
 
中村 それでは少し横道に逸れましたが、話を戻しましょう。山梨に行かれた後、広島に行かれましたね?
 
高橋 そうです。広島の場合は、広島の町おこしでやるということで、豊平町に指導に来てくれないかと言われて。それでいろいろ話をしていたら、そこの職員を2 人、うちに出向させるから仕込んでくれないかと依頼されました。豊平町では蕎麦の実を栽培していまして、それで自家製粉からすべてやりたいということで2 人預かりました。その2 人とは相性が良かったですね。
 
中村 ご本人たちにそれなりの意欲があったからでしょう。
 
高橋 そうなんです、それで二ヶ月くらいで打ちと製粉すべてを教え込みました。それからは毎年一回、秋に新蕎麦が採れたころに指導しに行きました。あらかじめ教え込んだ人が大まかにある程度の部分まで指導して、その後、私が行って研修をする。それを7 ~ 8 年続けましたが、継続することで定着しましたね。蕎麦の世界もそうなんですけど、全国組織がありまして、そこが段位認定大会をやっています。
 
中村 それは具体的にはどんなものでしょうか?
 
高橋 お茶とかお花とかと同じように、初段、二段、三段という感じで。でも少し金稼ぎみたいなところがあって、嫌気がさし、辞めたいと考えたわけです。でも私がいなくなっちゃうと広島で段位認定大会ができなくなるから、どうしたものかと思い相談したら、町長がわかった人で、「私もその組織についてしんどくなってきたし、高橋さんも辞めて良いよ」と。そして「そのかわり豊平流という制度を作ろうじゃないか」と。それで豊平流の段位認定というのを始めたわけです。私はそういう組織でやって金儲けということを考えていませんでしたので、初段・二段は家族や友だちに食べさせられる程度の蕎麦が打てれば良く、段を取りやすくし、底辺を広げていったわけです。そして三段・四段は人に教えられるということで厳しく認定しました。
 
中村 なるほど、最初は純粋に蕎麦打ちを楽しめることを目的とし、その先は当然厳しく。とても理にかなった方法です。
 
高橋 豊平流が定着して、その後、大分の杵築市や豊後高田というところに行きました。そこでも村おこしで蕎麦をやっていて、豊平流のような組織をやってくれということで、今作っているわけです。そうすることで、蕎麦打ちの裾野が広がっていくわけです。それが今では小学校・中学校でも蕎麦打ちを取り入れてきて、蕎麦というものに小さいころから親しみを持つということで、割と面白い動きになっていますね。

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