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第153 回 鈴木 忠美  次世代リーダーたちに贈るメンタルケア術 これからの人材育成 

第153 回「現場で汗を流せるリーダー像」

【週刊ホテルレストラン2018年11月02日号】
2018年10月26日(金)
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おもてなしの達人
鈴木 忠美
〈すずき・ただみ〉
1969 年盛岡グランドホテル入社。レストラン課長、料飲企画部長、副総支配人を経て96 年総支配人就任(98 年同取締役)。在職中には専門学校 盛岡カレッジオブビジネスで講師を務める。2003年東北ホテル宴会場支配人協議会(東北B.M.C.)会長就任(5 期10 年)。05年ホテルシティプラザ北上入社。同取締役サービス部支配人、現在は山形県東村山市クアハウス碁点にて勤務しながら、料飲業務従事者の資質向上を目指し、教育研修会の企画・運営を行なう。

部下は信頼して育てる
 
 前号に続き不死鳥のごとくよみがえった盛岡グランドHの再建請負人K 氏の続編25 回目である。岩手盛岡から200㎞ほど北に下ったところに青森県を代表する「ホテル青森」がある。そのホテルが1989 年に建て替え工事に入ると決まったとき、工事が終了する1992 年までの約3 年間、多くの社員を盛岡グランドH で預かって教育してほしいと頼まれたK 氏。そんな場合、ほかのホテルなら数人は預かっても数十人単位で、しかも新人が研修に来るのとはわけが違い、あらゆるセクションの人から役職者の上から下までともなると、自社のスタイルが変わるとか、サービスが落ちてしまうとか、マイナス面にばかり目を向けがちで、多くの経営者やリーダーの皆さんは断るだろう。だが、K氏は逆でそれは当社員のいい刺激にもなるし、盛岡グランドH の良いところは取り入れてもらい、逆にホテル青森側のやり方の方が理にかなっていることは吸収できると、常にプラス思考で考えるから、相手が困っていることに対しては、決してNO とは言わなかった。

 それはできない理由を考えるのは簡単だが、それよりは相手が本当に困っているときだからこそ、どうすればそのことを助けてあげられるかを真剣に考える。つまり相手の痛みを誰よりも理解する人だった。そこで当時接客部と料飲部全体を統括している私が呼び出され、後は一切の窓口になって配置先も含めすべてを任せると言われた。K 氏のすごいところはいったん任せると言った以上は、こちらから聞きに行かない限り、横からどうこうと意見を言ってくる人ではなかった。つまりそれだけ部下を信じる人だったから、任された部下は誰もが期待に応えようと努力した。仮にそこで大失態を起こしてしまったとしても、一瞬懸命(一生ではなくその場その場を大切にする意)頑張っている人をしかる人ではなかった。それよりは逆によく励まされた。「鈴木さん、そんな失敗をいつまでもくよくよしてはだめだ」と。「第一、人生に失敗なんてないんだ。それは失敗ではなく、たまたま思い通りにいかなかっただけだから、もう一回振り出しに戻してやり直せば良い」と。つまり、この信頼こそが知らず知らずに部下に自信をつけさせ育っていったのである。ところが多くのリーダーの現実は、失敗した部下に「何をやっているんだ」と怒鳴り散らす。これではメンバーは委縮してしまって、せっかくの伸びるチャンスの芽がつぶれる。これからのリーダーに求められるものは部下を信頼して任せ、「褒めてやらねば人は伸びず」である。

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