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特別企画 世界のリーディングホテル 連載200回記念

特別企画 世界のリーディングホテル 国際ホテルジャーナリスト小原康裕氏 連載200回記念

【月刊HOTERES 2019年10月号】
2019年10月17日(木)
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---“一流ホテル ”とはどのような定義があるのでしょうか。また、“高級ホテル ”という区分もありますが、どのような差異があるのでしょう。

 タイトルに掲げました様に、ホテルは文化であり、永く培ってきたその土地の風土、歴史、文化、芸術などを具現化しています。“一流のホテルに嘘はない ”ということは、ホテルという空間に “まがい物 ”が入り込む余地がないということです。凛とした制服のドアマンに案内され館内に入ると、そこに広がるエントランスホールの眩い空間に思わず魅入ってしまう。世界的な建築家やデザイナーの巨匠たちによって創作された空間へと夢の世界にいざなわれる。ホテルは文化そのものであり、連綿とした歴史を背景に持った総合芸術を担う存在でもあります。また一流ホテルの根底にあるものは、その土地の住民から誇りと愛着を持たれていることです。以前、本誌にカナダのホテルについて次のように言及した事がありました。“老朽化を理由にホテル取り壊しの計画が発表されると、市民たちはティーカップを持って抵抗し、遂には計画を白紙に戻してホテルを救ったという ”(小誌連載 Vol.4、The Fairmont Empress参照)。

 それに対し、高級ホテルは確かに高いクオリティーと人気を誇るが、その土地に深く根ざした歴史や文化が希薄なもの。また、リゾートホテルに見られるが、陸の孤島や断崖絶壁に建設し、高い塀を築いて住民たちとの交流をあえて遮断するようなホテルもあります。ホテルで大切なものは顧客との信頼関係。永く地元に愛されてきた伝統あるホテルならば、そこに集うゲストの質もおのずから決まってまいりましょう。それがホテルでいちばん重要とされるアンビアンス「Ambiance」ということなのです。

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