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ワイン業界の“グローカリゼーション” 固有品種に未来を託す アルト・アディジェ

【月刊HOTERES 2019年11月号】
2019年12月01日(日)
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オーストリアとの国境に面するイタリア最北の県、アルト・アディジェのワインに対する評価が高まっている。20ある州のすべてでワイン造りが行なわれているイタリアの、トレンティーノ=アルト・アディジェ州の北部で行なわれた「アルト・アディジェ・ワインサミット 2019」。この地のワインを国際市場にPRするイベントの全容と、スキアーヴァをはじめとしたワイン、ブドウの魅力をレポートする。
 

イタリアをけん引する高品質なワイン産地


「アルト・アディジェ ワインサミット 2019」(以下、ワインサミット)は、2017年の初開催に続いて2回目。今年は9月5日~8日の4日間にわたり行なわれ、16カ国から150人のワイン業界関係者が集まった。
アルト・アディジェは、2018年にこの自治県全体で3万3000㎘のワインを生産しており、14年との比較で1割ほどの増産が見られる。本数にして4000万本のワインの62%が白ワイン、38%割が赤ワインという比率は、同じく14年は白が45%だったことから、この数年で白ワインの生産が飛躍的に伸びていることを示している。また、26万本と全体としてはわずかだが、スパークリングワインの生産も行なわれている。「トレントDOC」として優良なスパークリングワインを多く産する南側のトレント自治県との違いはここにもある。
イタリアをけん引するワイン産地として高い評価を受けることは、ブドウ栽培1000ha当たりの「トレ・ビッキエーリ」ワインの量でほかのエリアと比較すると明確だ。イタリアのワインガイドとレストランガイドを発行する「ガンベロロッソ」(Gambero Rosso)で最高評価「トレ・ビッキエーリ」を受けたワインは、ピエモンテやトスカーナ、フリウリ=ヴェネツィア・ジューリアなどの他州をはるかに凌駕する。北にドロミーティ山塊を望み、5400ha(1万3300エーカー)の栽培面積に対しておよそ5000のワイン生産者が存在しており、海抜200mから1000mまで、火山性の岩の多い土壌や、石英と雲母で構成される原始的な岩盤、石灰岩とドロマイトなど、モザイクのように異なる土壌と気候がある。彼らは自らのワイン造りを「SMALL AREA – LARGE VARIETY」と称し、小さなエリアにおける多様性に富んだワイン造りを推進している。

 

「カルタン」のスキアーヴァの仕立ての様子

伝統をもとに、多様性は未来を照らす

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