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2020年2月21日号 トップインタビュー (株)阪急阪神ホテルズ 代表取締役社長 藤本 和秀 氏

阪急阪神ホテルズ ウエルカム感あふれる接遇を基本にブランドごとの役割・サービスを分け各ホテルがターゲット層のお客さまに愛されるホテルに

【月刊HOTERES 2020年02月号】
2020年02月12日(水)
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---「レスパイア」のコンセプトとカテゴリーの位置づけについてお教えください。

「レスパイア」とは、心身を癒す「rest」と、感性を刺激し活力をもたらす「inspire」というコンセプトを合わせた言葉です。この言葉自体が「呼吸する」という意味も持つことから訪れたお客さまがほっと一息つける癒しの場所、大きく息を吸い込むように明日へと旅立つ活力が得られる場所を目指すことが、ブランド使命と考えています。カテゴリーは、宿泊主体型のインバウンド向けホテルという考え方が基本にありますが、1000 室を超える客室に対し、グループ需要も取り込んでいく中で、朝食の対応もしっかり行なっていこうという考え方があり、導線等設計の中に落とし込んでいます。

---関西を中心に、東北から九州エリアまで数多くのグループホテルを展開する中で、明確にインバウンド向けをコンセプトとしたブランドでの開業は初めての取り組みだと考えます。

その通りです。インバウンド向けのホテルづくりにあたって、解決すべき課題の一つが荷物の対応でした。ここ数年、「大阪新阪急ホテル」も宿泊客の50 ~60%をインバウンドが占める状況が続き、「レム」でも増加傾向にあります。「レム」は非常にコンパクトな設計で、そもそも荷物を保管しておけるようなスペースを設けておらず、インバウンド受け入れ態勢の整備にあたっての課題でした。「大阪新阪急ホテル」では、2015 年ロビーラウンジの1/4 をクロークに、18 年はベルデスクの周囲もクロークに改装し、昨年はさらに既存クロークのスペースを拡張いたしました。しかし、それでもクロークのスペースは不足することがあるほどなので、「ホテル阪急レスパイア大阪」には、荷物をしっかりお預かりできるクロークと、ゆったり荷物の整理などができるスペースを設けている点が大きな特徴として挙げられます。

---時代とともに顧客のニーズが年々変化する中で、ほかの企業でも新ブランドによる経営の多角化が進んでいます。御社でも「レムプラス」というブランドを新たに発信されますが、誕生の背景をお聞かせください。

「レムプラス」は、「レム」の進化系という位置づけです。「レム」同様アッパービジネス層をターゲットに、さらにグレードの高い新しい要素を加えようと、ミニマム15m2の客室を18m2に広げ、内装もより上質にしました。また、機能的には従来の「レインシャワー」に加えて「ウォームピラー」という、温め効果の高い打たせ湯のようなシャワーをプラスして導入。さらに、ホットアイマスクや男性、女性用スキンケア用品をカウンターに並べ、お好みでお客さまに選んでいただけるサービスも行なっています。まだ開業から日は浅いのですが、多くのお客さまからご好評いただいており、2021年春には神戸・三宮で2 号店の開業が決まっています。

---首都圏のホテル経営は微増ながら毎年ADR が伸長し、順調な様子がうかがえますが、今後変化し続ける市場の中で、「レムプラス」が選ばれるための強み、差別化とは。

「レム」は特に快眠にこだわり、「眠りをデザインするホテル」を長くコンセプトに掲げてきました。その三種の神器として、「シルキーレム」というオリジナルベッドマットレスと「レインシャワー」、それから小型の「マッサージ機」を設置していますが、そのスタイルをご支持くださっているお客さまもおられ、まずまずの評価を得ています。その部分をもう少し拡大したのが「レムプラス」なので、差別化の一つの武器と言えるのではないでしょうか。今後、宿泊主体型ホテル間の厳しい競争は避けられませんが、快眠にこだわった宿泊主体型ホテルのパイオニアとして、エリアそのものの立地特性、そのエリアの販売価格帯などを注視しながら、「レム」と「レムプラス」を展開していこうと考えています。

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