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2020年2月21日号 FROM THE PUBLISHER 太田 進 ベンチマーク

FROM THE PUBLISHER 太田 進 ベンチマーク

【週刊ホテルレストラン2020年02月21日号】
2020年02月17日(月)
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 現状に安住しているようなホテル、レストランに成長はない。御社を良い意味で脅かす競合をどこに見ているであろうか。

 海外のある場所に、二つのホテルがあった。一方はそのエリアで老舗の、昔から高い評価を得ているホテル。もう一方は、後発で、そのホテルを追い越さんと日々努力を続けるホテルだ。

 両者とも努力を重ね、後発のホテルが追いつこうと努力をし、老舗ホテルはそれ以上の努力をすることで突き放した。結果としては、両者の単価も顧客満足度も上昇し、双方にとって喜ばしい結果をもたらした。

 ところがその後、後発のホテルのオーナーが変わり、運営会社も変わった。そして、後発のホテルの戦略が変わった。効率性と高い利益率を狙って、コストカットなどをはじめたのだ。当然、そのホテルの評価は落ちていく。そして、単価も同様に落ちていった。
 

 その影響は、老舗ホテルにも及んだ。これまで二者で単価を上げていたのでマーケットに受け入れられていたが、後発ホテルが脱落していったので、老舗ホテルの単価が高く映るようになってしまったのだ。

 幸いその後も老舗ホテルは努力を重ね、今でも素晴らしいクオリティーを維持している。だが、競争相手がいたことが刺激となり、これまで以上の努力ができていたことは間違いない。

 これは、ホテルやレストランだけの話ではない。
自社内に優秀なライバルがいる方が、刺激になるし学べることもある。部下でも、ある領域だけ優れている人間がいれば学ぶことができる。ホテルも、レストランも、人も、競争相手がいることで成長できるのだ。

 究極的には、自分自身が最大の競争相手とも言える。昔、インドのガンジーが、私達がすることとできることの差がわかれば世の中のほとんどの問題は解決できるといった趣旨の話をしていたが、人や企業の差はそのほとんどが才能など先天的なものではなく、自制、自律によって努力をする“姿勢”の差によるものだ。 逆を言えば、最も危険なのは誰も意識をしないことだ。刺激を受け、自らを鼓舞する相手がいない環境ではそこに成長はない。

 私は仕事上国内外、さまざまな人達と会う機会があるが、アメリカやヨーロッパなど大陸の人間と比較して日本人はどうしても競争を避けたり、遠慮がちであったりする傾向を感じる。競争の領域が国境を超えている現在、彼らの姿勢を学び、負けないように努力をする姿勢も必要であろう。

 限界をつくらない。そのために、自身のライバル、ベンチマークをつくり、それによって自らを鼓舞し、成長につなげていく。そのような姿勢でいられるかどうかが今後の御社の未来を左右するであろう。御社は、あなた自身は、ライバル、ベンチマークをどこに見ているであろうか。

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