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2020年3月6日号 サービス・イノベーション

167 新しい自分たちでお客さまをお迎えするには何が必要なのか? 戦略という言葉(1)

【月刊HOTERES 2020年03月号】
2020年03月04日(水)
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 いいアイデアが思い浮かんだら即実践。あるお客さまとの間での発見があったら、次のお客さまに生かしていく。変化をリニューアルのタイミングではなく、困ったときの付け焼き刃で終わらせるのではなく、日々の仕事に内包していく。結果、リピーターのお客さまが宿を訪れる度に、新しい楽しみや発見を提供できる。そして新しい要素を加えていくことが働きがいの源泉になる。私たちスコラ・コンサルトがサービス業の方々と目指している社風の一つが、業績と働きがいを連動させていくための変化のある日常化だ。
 

 よって、私は、次のようなことを考える時間が長くなる。どうすれば変化が日常にある組織になるのか。一部リーダーだけでなく、社員の方々が挑戦的な仕事や日々の試行錯誤を楽しんでいけるのか。これらの視点をもって戦略、組織、商品・サービスというビジネス用語の一般的な使われ方の意味合いを見ていくと、多少、違和感がある。変化を遠ざけるように使われている場合すらあるように思える。

 前置きが長くなったが、本コラムで、戦略、組織、商品・サービスという三つのビジネス用語を中心に、変化を日常にしていくための活用法と、変化と遠ざけていく使用例について考えていきたい。最初は戦略という言葉からはじめていく。〇〇戦略、戦略という言葉の前後に何かを加えていくことで、当然ながら、重要度が増していく意味になっていく。営業戦略、エリア戦略、顧客戦略など、いろんなところで使われる言葉だ。

 

 だだ、その中身を見てみると、タスクの羅列となっている場合が少なくはないというのが、私がいろんな企業の〇〇戦略の中身を見たところの感想である。多少大げさに付け加えて言うならば、社員の方から見れば、解釈の自由度の少ない、やらなきゃいけないリストに映っている。必達として、評価と連動させれば、その強さは増して、期初の構想の推進者という位置になり変化を日常にするという要素がなくなっていく。

 皆で何かを推し進めていくのは重要だし、事業の局面では、問答無用でことを動かす必要もある。しかし、期初に描いた施策のダウンロード型だけでは変化は日常にはならない。〇〇戦略という名で焦点化されたものが、タスクの羅列された、会社の幅が少ないもの、もしくは変化を考える起点となる目的不在の使われ方になっていないだろうか。私は、戦略とは、それをやらなかったら会社が傾くことと定義している。タスクの推進も大切であるが、変化を日常にする方向でも考える必要がある。
次号で変化を日常にするための戦略機能について触れる。

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