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2020年4月10日号 TOP INTERVIEW ホテルインディゴ箱根強羅 総支配人 ポール・ツジ 氏

ホテルインディゴ箱根強羅 土地のコミュニティーと共に唯一無二の魅力を創造 心躍る冒険の旅「ネイバーフッドストーリー」

【月刊HOTERES 2020年04月号】
2020年04月09日(木)
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好奇心を満たす土地の魅力を世界中の旅人に訴求

---2020 年1 月24 日に開業しました。日本初のホテルインディゴブランドとなりますが、どのようにアプローチしていくのでしょうか。

箱根は東京から2 時間ほどの場所にもかかわらず、昔ながらの風情と山や川、温泉や美食など多くの魅力があります。中でも、日本初のホテルインディゴは、自然豊かな箱根強羅のこの早川沿いの地にオープンできてとてもラッキーだと感じています。私は昨年の6 月に当ホテルの総支配人に着任し、秋から強羅に住んでいます。ホテルの前を流れる早川の上流から歩くと周辺には小さな滝もあり、とてもリラックスできます。

---ホテルブランドとして「ネイバーフッド」をテーマにされていらっしゃいます。

「ホテルインディゴ」が提案するのは、そのホテルがある土地でしか出会うことのできない、唯一無二の「ネイバーフッドストーリー」の紹介と、そのストーリーを巡るようなローカル体験です。ホテル自体がコミュニティーとつながることで見つけ出した、その土地の自然、文化、歴史を織り込んだホテルの軸となる大切なストーリーです。欧米を中心に世界で118 軒を展開するブランドです。日本初展開がここ箱根でよかったと思っています。

単なる名勝史跡を巡る観光ではありません。ホテルを拠点に、その土地の魅力を感じることができるのが重要です。さらに、ローカルな人たちとの会話やつながりなどを通して短時間でその地の魅力を体感できる。そのため、スタッフには「ネイバーフッドホスト」という役割もあります。役職とは全く異なり、いわば地元に通じたコンシェルジュのような、近所の人しか知らないようなトリビアというか、ネットで検索しても出てこないようなちょっとした話を知っていて、お客さまにディープなローカルをお伝えできるような立場ですね。

---ホテルで体験できるディープなローカル体験とは。

私どもが展開するネイバーフッドストーリーのメインテーマは「箱根における山の玄関口を探訪する」です。明治時代から多くの文化人や起業家に愛されてきた、美しい自然と温泉、坂が多く起伏のある街並みといった箱根強羅の魅力を凝縮して、館内では、強羅で四代続き、創業100 年を越える小さな写真館「スタジオカフェ・シマ」が撮りためたモノクロ写真を鑑賞して、昔の強羅の日常に思いを馳は せることができます。単に写真を飾るのではなく、例えば、各客室のベッドのヘッドボードアートは、古い写真に現代的なアートワークを施したユニークなものもあります。あるいは、新たな温泉の楽しみ方として、大浴場で上映している箱根の四季を現代風に表現した温泉デジタルアートを鑑賞することもできます。また、伝統とモダンが融合した遊び心あふれる寄木細工職人として知られる、地元在住の清水勇太さんとコラボレーションした寄木細工のワークショップも開催していく予定です。

激戦区「箱根」で差別化となる豊富な滞在中の過ごし方

---寄木細工のモチーフは館内インテリアにも取り入れられています。館内はローカル色豊かなアート空間だそうですね。

ホテル全体が、箱根の一部となり違和感なく溶け込むような造りで、ホテルに入った瞬間に箱根を感じさせるデザインを採用しています。古民家から取り寄せた古材を使い囲炉裏をイメージしたロビーに、モダンなアートワークや最新テクノロジーも取り入れています。あくまでも旅館ではなくホテルです。

パブリックスペースの天井などにも寄木細工のモチーフを多用し、いつでも箱根を体感できる空間になっています。レストランには箱根にまつわる浮世絵を集めて再構築したモダンアートを配し、箱根強羅のクラフトマンシップとコンテンポラリーアートで過去と未来をつなぐ空間となっています。

---客室の特徴や理想的な館内での過ごし方などについて、教えてください。

まず、客室すべてに温泉の和式風呂がついているのが大きな特徴です。98 室のうち8 割がリバーサイドの客室で、早川を臨む露天風呂という造りです。早川の流れや川の段差の水音を耳にしながら、プライべートな温泉を楽しむことができます。これもほかにはない体験の一つでしょう。インテリアも先に触れたベッドのヘッドボードのほか、和と洋、そして箱根も自然の魅力を感じられるデザインとなっています。プレミアスイート(77㎡ ) は4室で、和洋室タイプも用意しました。

客室のほかに、新しいスタイルの温泉の楽しみ方として水着で入る男女共用の大浴場を設けております。先に触れたようにデジタルアートを鑑賞したり、会話をしながらのんびりできる空間です。さらに、早川沿いの眺めの良い場所に外来利用もできる足湯カウンターを作りました。今後は、足湯を楽しみながら、ドリンクや軽食が楽しめるような計画をしています。

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