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2020年4月24日号 新しい視点「ホテルの価値」向上理論 ホテルのシステム思考

第396回 いまを乗りきるイノベーティブ発想(客室清掃)

【月刊HOTERES 2020年04月号】
2020年04月23日(木)
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将来の需要回復期に備えた取り組みとして、それら変化を事前に察知し準備しておくことも重要な視点と考えられます。例えば、現在は上記環境を踏まえ、手洗い等の衛生面や清掃状況等の清潔感が一層敏感にとらえられるようになっている可能性があります。それらは今後の求められる基本的な品質の一つとして顧客ニーズに新たに加えられるかもしれません。今回は特にこの宿泊施設の「清潔感」に焦点を当て、今後重要となるであろう取り組みを検討してみたいと思います。
 

以前弊社で実施した宿泊施設情報ニーズに関する調査を参考に顧客ニーズを改めて確認します。まず仮にホテル旅館「格付け」や「品質認証」等の情報があれば「ぜひとも参考にしたい」と思う人の割合が全体の20%、「たまに参考にしたい」が38%という結果でした(全国男女200 名に対するインターネットアンケート調査、2020 年弊社実施)。また、もし信頼できる第三者調査に基づく情報があれば、情報発信上重視してほしい内容を調べたところ、「客室の快適性」が「特に重視してほしい」および「重視してほしい」と回答した人の合計割合で92.2%と最も高く、費用対効果(同89.8%)を除くと、次いで「清掃力、維持管理力、清潔感の有無」が同87.3%、「スタッフのサービス力等人的要素」が同86.1%、「ホテルの提供サービスの質と量」が同80.1%、「滞在時の安心感」が同76.5%、「滞在時の安全性」が同75.9%という結果でした。

このように、以前から、口コミやレビュー評価だけでは不足感のある「客室の快適性」や「清掃力、維持管理力、清潔感の有無」、また「滞在時の安心感」、「滞在時の安全性」に関する情報が強く求められていました。

また、さまざまな顧客ニーズ調査を繰り返し、顧客が重視している「安心感」には、ピラミッド構造に似た概念的な多層性があり、まずは「清潔感」をベースとし、次いで笑顔等を含めた「安心感」、それらを踏まえ、さらに「快適な空間」が加わることでより高い「安心感」を提供することができ、さらに旅慣れた顧客が利用するようなラグジュアリークラスのホテルとなれば、それらに加えて「顧客配慮」ある接遇が一層高いレベルの「安心感」を醸し出すというものでした。分かりやすい例を弊社が実施したアンケート調査結果からご紹介します。

 

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