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ホテルエミシア札幌

「ここが暗いと、街が暗くなってしまう」地域一番館の誇り。街を元気づけるライトアップ

2020年06月07日(日)
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 2020年6月4日、北海道・札幌にあるホテルエミシア札幌がライトアップイベントを行なった。きっかけは、街の人の一通の手紙から。「ここが暗いと、街が暗くなってしまう」。地域と連携をしてきた地域一番ホテルとしての誇りは、ホテルの大切な役割の一つを示してくれている。

「元気」とエミシア(笑みと幸せ)を表す「笑顔マーク」をライトアップ
「元気」とエミシア(笑みと幸せ)を表す「笑顔マーク」をライトアップ


 2020年6月4日、国内で56軒のホテルを運営する㈱ホスピタリティーオペレーションズが北海道・札幌にて運営するホテルエミシア札幌がライトアップ企画を実施。新札幌の街の人々を元気と笑顔にした。
 
 きっかけとなったのはある街の人からの一通の手紙。
「厚別区で一番高いビル いつも見上げていたのに最近コロナウィルスのせいで真黒なのでとても淋しいです 仕方ないですが一日でもお部屋のあかりをつけて『ゲンキ』と書いてもらえませんか 無理なお願いかと思いますが」と書かれたメッセージに、宿泊部長の小原 誠一氏の心は突き動かされた。
 
「ほかのホテルでもライトアップをしているのを知っていたので何かできればと思っているところに、この手紙が、その決意をさせてくれました」(小原氏)
 
 早速本社の理解も得て、実施へ。ホテルの2面を使い、「元気」とエミシア(笑みと幸せ)を表す「笑顔マーク」をライトアップした。
 

実際に街の人から寄せられた手紙
実際に街の人から寄せられた手紙


 反響は予想以上だった。
 実施二日前と急な告知であったにも関わらず、ホテル周辺にはライトアップを見に来る街の人々が。通行中の車から降りて写真を撮影する人もいたという。また、新札幌駅周辺の住宅街の中にあるホテルということもあり、SNSには自宅から撮った写真も続々。
 
 さらに予想外だったのは、駐車場を挟んで隣接する商業施設が、施設内でホテルエミシア札幌のライトアップイベントを告知してくれたことだ。実際、それを聞いて見に来たという人もいた。
 
「日頃から新札幌を盛り上げましょうとお付き合いをしてはいましたが、そんなことをしてくださっていたのかと、後から聞いて驚きました」(小原氏)
 
 まさに、地域連携だ。
 
 そのほかにも、近隣の食品加工企業からライトアップを見て、「これからも一緒に頑張りましょう」とわざわざ連絡があった。一つの取り組みが、人々を元気づけ、笑顔にし、その絆を強固にする。
 
「ホテルエミシア札幌は大幅な稼働率の低下もあって4月25日から閉館をしていました。まだ稼働率は低いままですが、新札幌駅周辺にはホテルが二つしかないこともあって、多くはリピーターのお客さまです。泊まらなくてはならない理由があり、私たちのホテルを選んでいただいているお客さまです。また、スパやレストランには多くの街の方がリピーターとして来ていただいていて、『営業はしていないのですか?』という電話を数多くいただき、申し訳なく思っていました。ここが暗いと、街が暗くなってしまう。そうした思いもあり、まだ需要の戻りは弱いですが、6月8日からまずは宿泊から営業を再開し、15日には朝食を、さらに7月1日からはレストラン営業を再開する予定です」(小原氏)
 
 ホテルは、収益はもちろんだが、それ以外にも果たす役割がある。しかし、実はそれが最終的に、ホテルにも返ってくる。「街とつながる」を掲げながら、実はできていないホテルも少なくない。今回のホテルエミシア札幌の取り組みは、まさに街の一番館としての、街の人たちと、ホテルの理想的な関係を示したものと言えるだろう。(レポート:岩本 大輝)
 

ホテルエミシア札幌
http://www.hotel-emisia.com/

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