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2024年7月号 全国縦断マーケット調査 奈良県

全国縦断マーケット調査 奈良県

【月刊HOTERES 2024年07月号】
2024年07月12日(金)
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興福寺

 奈良市の登大路(のぼりおおじ)にある法相宗の大本山の寺院である。創建は藤原鎌足の夫人鏡王女が夫の病気の全快を願い 669年に京都の山科地区に創建した山階寺(やましなでら)がこの寺の起源。その後 710年に都の平城京への遷都に際し、現在の奈良に移転し「興福寺」と名付けられた。この寺の見どころは、第一に五重塔。高さ 50mで古都奈良のシンボルとなっている。次に国宝に指定されている仏像である。中金堂に安置されているものとして、第一は、「木造四天王立像」肉太で重量感あふれる。次は「木造十二神将立像」で、鎌倉時代の作である。その他、この寺の国宝館に納められているものがある。最も輝いているのは、奈良時代につくられた「阿修羅像」。これは 8本の手を持ち、細い立像で、戦いの神として有名。これも国宝である。興福寺は 1998年世界遺産に登録され、奈良市の年間観光客は 700万人とされその中のかなりの人が訪れている。


県民所得全国 28位

 奈良県の面積は 3690.9㎢で全国 40位と、埼玉県より小さく、鳥取県より大きい。人口は 132.5万人で全国 29位。長崎県より大きく、山口県より小さい。年齢構成をみると、14歳以下の幼年人口は 11.4%、15~64歳の生産年齢人口は 56.8%、65歳以上の老年人口は 31.8%で、全国と比較すると、高齢化が進んでいる。県民分配所得は3.6兆円で全国 28位。一人当たり所得は 272.8万円であり、全国で岩手県に次いで 36位となっている。産業別構成比をみると、第 1次産業は0.5%、第 2次産業は22.7%、第3次産業は 76.8%で、全国平均と比べると第3次産業比率が高い。工業出荷額は 2.1兆円で全国 36位、人口当たりは 156.8万円で全国 37位となっている。

ホテル客室数の伸び率は平均を下回る

 飲食店数は 14年で 4489店。内訳をみると、食堂・レストランが 430店で 9.6%、専門料理店が 1339店で29.8%を占める。その中で多いのはその他の専門料理店の 467店で 10.4%を占める。次いで日本料理店が 438店の9.8%と続いている。そのほか、すし店が 169店(3.8%)、そば・うどん店が 225店(5.0%)となっている。また遊興飲食店のバー・キャバレー・ナイトクラブは 310店(6.9%)、酒場・ビアホールは 721店(16.1%)と多く、両者で 23.0%を占める。以上のほか喫茶店は 890店(19.8%)、ハンバーガーなどその他の飲食店は 396店(8.8%)である。09年調査から飲食店が分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は 480店である。ホテル・旅館の施設数は 22年で 407軒、客室数は 1万 209室で、2012年からの伸び率をみると、施設数は全国の▲ 7.7%に対して当県は▲ 13.0%、客室数は全国の 13.8%に対して当県は10.0%の伸びで、ともに平均を下回っている。
 
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