小誌・月刊ホテレス独自調査「全国ホテル客室稼働率」の2025年9月結果がこのほどまとまった。今回、全国88ホテルの平均客室稼働率は82.2%(前年同月80.3%)、ADRは15,153円(同14,070円、7.7ポイント増)、RevPARは12,456円(同11,298円、10.2ポイント増)となった。
 
 全国平均のRevPARでは対前年月比で2ケタ増となるものの、大阪エリアの伸びが全体に大きく影響することとなった。大阪・関西万博に伴い、大阪の同指標は4月40.6ポイント増、5月49.1ポイント増、6月42.1ポイント増、7月26.0ポイント増、8月39.6ポイント増、9月70.3ポイント増と推移しており、半年間の平均では44.6ポイント増の結果。
 
 各ホテルからは「直近での動きが引き続き鈍く直前での取り込みに苦戦」、「市内での長期の催し物があり、長期の団体予約が入った」、「訪日外国人観光客の回復や連休の配置による個人旅行の活性化も一因」などのコメントが寄せられた。
 
〈用語解説〉
●OCC(Occupancy Ratio):客室稼働率
●ADR(Average Daily Rate):1日1室当たりの客室平均単価
●RevPAR(Revenue Per Available Room):1日1室当たりの客室売上高
※RevPARは客室販売における最重要指標、RevPAR=OCC×ADRで算出
(例:客室稼働率50%×ADR 20,000円=RevPAR 10,000円)
 
〈調査区分〉
北海道、東北、北関東、東京フルサービス型、東京宿泊主体型、南関東、甲信越・北陸、東海、近畿(京都・大阪含む)、京都、大阪、中四国、九州、沖縄の全14エリア
 
〈算出条件〉
●今回の数値は小誌・稼働率調査において「該当月および前年同月」の「客室稼働率およびADR」の計4項目すべて回答のあるホテルのみを用いて算出。そのため、開業1年未満のホテル、前年同月に休館したホテルなどは含まれず。
 
〈備考〉
小誌「月刊ホテレス」2025年12月号では連載「全国都市別ホテル客室稼働率」にて、25年9月の速報値(計142ホテルの都市別平均値)を掲載。
 
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文・オータパブリケイションズ 臼井 usui@ohtapub.co.jp




				
				