「学びながら働く」留学で費用負担の壁に対応、外資系ホテルも育成に参画
写真:左より 株式会社バンタン 代表取締役社長 木村良輔氏,株式会社リアブロード 神田慎氏,IHGホテルズ&リゾーツ IHG·ANA·ホテルズグループジャパン 飯沼潔人氏,ハイアットグループ ハイアットセントリック銀座東京 田中まゆみ氏,マリオット·インターナショナル 大野裕子氏, 株式会社バンタン 取締役 吉岡忠樹氏
株式会社バンタン(本社:東京都中央区、代表取締役社長:木村良輔)は、ワーキングホリデー制度を教育課程の中核に据えた新スクール「バンタン外語&ホテル観光学院」を、2027年4月に東京・大阪で開校し、2028年4月に名古屋へ展開する。海外で「学びながら働く」ことを前提に、就労収入で生活費などを補いながら学ぶ設計とし、留学の断念理由として大きい「経済的負担」への対応策として位置づける。
留学断念の最大要因は「費用」——観光産業は語学人材を求める
発表会前半では、開口の背景と具体的なカリキュラムの説明がされた
開校の背景として同社は、留学をしない理由に「経済的な余裕がないこと」が最も多く挙がり、高校生の80%、大学生の84%が経済的理由で留学を断念している調査結果を示した。
また、大学生の場合は休学・留年が必要になるケースもあり、学業や就職活動への影響が留学の障壁になり得るという。
一方で、インバウンド需要の回復を受け、観光・ホスピタリティ業界では語学力と多文化対応力を備えた人材確保が課題となっている。将来予測として、2035年に国内観光産業で約211万人規模の人材不足が生じる可能性にも触れた。
ワーホリの弱点を前提に設計——仕事探し・語学・就職の課題に対応
同校の中核となるのが、ワーキングホリデー制度を「在学中のカリキュラム」として組み込む点だ。海外で就労経験を積みながら語学力と実務経験を同時に高め、得た収入を生活費などに充てながら学ぶ設計により、費用面で留学を諦めていた層に選択肢を広げる。
同社は従来のワーキングホリデーの課題として、(1)就労先が見つからない、(2)語学・スキルが伸びにくい、(3)就職に結びつきにくい——の3点を整理し、これらを解決してキャリアにつなぐ枠組みとして「ワーキングスタディ」を掲げた。
就労収入を前提に負担を圧縮し渡航前後を支援——紹介・補講・面談と、渡航中の見守り体制
支援策は、就労先の紹介、語学力・スキル向上、キャリア実現の3つに整理している。就労先については、英語レベルや意向に応じた紹介、現地での面談セッティングなどを掲げる。
語学面では、渡航前に国内で基礎を固め、現地語学学校での学習を経て、渡航後もオンライン補講で学習を継続する設計とした。
渡航中のサポートとしては、安否確認や24時間対応の問い合わせ体制などを資料で示している。
また、ワーキングホリデーで収入を得られることを前提に、留学に伴う費用負担を抑える考え方を提示した。費用は為替や就労状況、国際的事情などにより変動し得る点も注記している。
外資系ホテルが育成に参画——インターンなど実務機会を設計
発表会中盤では、各ホテルグループの連携の狙いが説明された
国内での実務機会として、外資系ホテルを含むホテル企業や一般企業でのインターンシップ、全国各地のリゾート地におけるホテル・観光施設での就労機会(リゾートバイト)などを想定する。
発表会では、世界的ホテルチェーン各社が連携の狙いを説明した。
IHGホテルズ&リゾーツ(ディレクター オブ オペレーションズ/IHG・ANA・ホテルズグループジャパン COO:飯沼清人氏)は、社内外の人材育成を重視する方針に触れ、学生のキャリア形成を支援する機会として本取り組みに参画する意向を述べた。オンライン学習プラットフォーム等の提供にも言及した。
ハイアットグループ(ハイアット セントリック 銀座 東京 人材開発部長/日本地区統括人事部長:田中まゆみ氏)は、複数ブランドでの受け入れを通じて「生きた知識」を学ぶ機会を提供したいとし、プロフェッショナルとしての成長に加え、個としての成長も支える考えを示した。
マリオット・インターナショナル(日本地区採用担当部長:大野優子氏)は、インターン受け入れの拡大に意欲を示し、ブランドや文化、サービスが異なるホテルでの経験が将来のキャリア形成の学びになるとの見方を示した。
トークセッション:藤本美貴氏が「親の視点」で言及
写真:藤本美貴氏
発表会後半では、藤本美貴氏をゲストに迎え、若年期の海外経験について「親の目線」から語るトークセッションを実施した。
藤本氏は、学びが実務に結びつく設計である点や、渡航中のサポートが示されている点が、保護者にとって判断材料になり得るとの趣旨で言及。あわせて、海外渡航は費用面が大きな壁になりやすいことにも触れた。
2027年4月開校へ——拠点・年制・専攻ラインアップ
写真:発表会後の模擬授業の様子
展開エリアは、2027年4月に東京校・大阪校、2028年4月に名古屋校を予定する。通学形式は大学部(4年制)・専門部(2年制/3年制)・高等部(3年制)。大学部・専門部は満18歳以上、高等部は15~18歳を対象とする。
専攻は英語、韓国語、国際ビジネス・コミュニケーション、国際ホテル観光などを掲げる。専門部2年制はワーキングホリデーを組み込まない設計とし、高等部は短期留学(研修)を想定する。




