四国遍路と村上水軍が日本遺産に
　愛媛県の観光入込客は平成26 年、27 年ともに増加を続けている。26 年には前年より118 万人増加して2646 万人となり、27年には61 万人増加して2708 万人となり、過去最高の記録となった。26 年の増加は主として瀬戸内の島々を舞台とした「瀬戸内しまのわ」や道後温泉本館の120 周年を記念する「道後オンセナート」などのイベントが成功した。27 年の増加は「四国遍路」が日本遺産として認定され、いよいよ世界遺産を目指すことになったことが影響している。四国遍路は四国4 県と57 市町村が対象になるが、愛媛県は26 の札所を有しており、中でも天空の中にたたずむ「岩屋寺」は、ニューヨークタイムズに写真入りで紹介されたほどで海外からの観光客も期待できるという。また今回はそれに加えて「村上水軍」も日本遺産となり今治の能島は注目を集めている。
 
人口当たり工業出荷14 位
　当県の面積は5676.1㎢で全国26 位と三重県より小さく、愛知県より大きい。人口は141.7 万人で全国27 位長崎県より大きく、山口県より小さい。年齢構成をみると14 歳以下の幼年人口は12.5％、15 ～ 64 歳の生産年齢人口は58.1％、65 歳以上の老年人口は29.4％で全国と比較すると高齢化が進んでいる。県民分配所得は3.5 兆円で全国27 位。一人当たり所得は247.0 万円であり、全国で北海道に次いで第35 位と低い。産業別構成比をみると第1 次産業は2.1％、第2 次産業は23.6％、第3 次産業は73.7％で全国平均と比べると1 産業比率が高い。工業出荷額は4.1 兆円で全国25 位、しかし、人口当たりは284.2 万円で全国14 位と高い。
 
ホテル客室数は停滞
　飲食店数は14 年で3840 店。内訳をみると食堂レストランが338 店で8.8％、専門料理店が939 店で24.5％を占める。その中で多いのは中華料理店の323 店で8.4％を占める。次いで日本料理店が291 店の7.6％と続いている。そのほか、すし店が122 店（3.2％）、そば・うどん店が260 店（6.8％）となっている。また遊興飲食店、バー・キャバレー・ナイトクラブは691 店（18.0％）、酒場・ビアホールは623 店（16.2％）と両者で34.2％を占める。以上のほか喫茶店は569 店（14.8％）、ハンバーガーなどその他の飲食店は291 店（7.6％）である。09 年調査から飲食店が分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は291　店である。ホテル数は14 年で165 軒、客室数は9786 室で90年からの伸び率をみるとホテル数は全国の82.3％に対して、当県は63.4％と伸び悩みである。客室数も全国の105.1％に対して当県は82.0％の伸びで平均を下回っている。
 
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