小誌・月刊ホテレス独自調査「全国ホテル客室稼働率」の2025年10月結果がこのほどまとまった。今回、全国79ホテルの平均客室稼働率は84.2%(前年同月同)、ADRは15,113円(前年同月比13,628円、10.9ポイント増)、RevPARは12,725円(同11,475円、10.9ポイント増)となった。
全国平均の稼働率は前年同月と同水準で着地。大阪エリアでは大阪・関西万博の影響により開催期間中は好調に推移し、開催終了後の稼働率は抑え目になる傾向に。11月からは中国や香港からのインバウンドの減少が見込まれ、11月下旬時点では情勢の鎮静化がいまだ見えない見通しである。
各ホテルからは「インバウンドFITの増加、イベント開催により国内FITの需要増加」、「万博最終週による効果」、「外国人旅行者については、中秋節や国慶節の台湾の連休の影響によって集客が好調だった」などのコメントが寄せられた。
〈用語解説〉
●OCC(Occupancy Ratio):客室稼働率
●ADR(Average Daily Rate):1日1室当たりの客室平均単価
●RevPAR(Revenue Per Available Room):1日1室当たりの客室売上高
※RevPARは客室販売における最重要指標、RevPAR=OCC×ADRで算出
(例:客室稼働率50%×ADR 20,000円=RevPAR 10,000円)
〈調査区分〉
北海道、東北、北関東、東京フルサービス型、東京宿泊主体型、南関東、甲信越・北陸、東海、近畿(京都・大阪含む)、京都、大阪、中四国、九州、沖縄の全14エリア
〈算出条件〉
●今回の数値は小誌・稼働率調査において「該当月および前年同月」の「客室稼働率およびADR」の計4項目すべて回答のあるホテルのみを用いて算出。そのため、開業1年未満のホテル、前年同月に休館したホテルなどは含まれず。
〈備考〉
小誌「月刊ホテレス」2026年1月号では連載「全国都市別ホテル客室稼働率」にて、25年10月の速報値(計134ホテルの都市別平均値)を掲載。
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文・オータパブリケイションズ 臼井 usui@ohtapub.co.jp




