陰干し2カ月後から見えてくる
アマローネへの変化
アマローネ3 種の比較テイスティングが行なわれたこの日のメイン。特級畑「Vigneti di Jago」の良質な年にだけ産する05 年、08 年、12 年のヴィンテージが提供された。これらの品種構成は、コルヴィーナが60%、コルヴィノーネが15%、ロンディネッラが15%、残りの10% を土着品種。12 年は早摘みで9 月初めの収穫、08年と05 年は9 月後半に収穫したものだ。50% を大樽、50% を小樽で熟成には4 年間を要する。
アマローネは収穫した後、陰干しでブドウの乾燥をゆっくりと進める。初めの60 日間で水分が抜けていき、10 月の下旬を過ぎるとボトリティス・シネレア(貴腐)菌の発生と活性化で、糖からグリセリンが生み出されていくほか、多くの成分が作られていく。このアッパッシメントにより、アロマとともに独特の甘味と粘性がもたらされる。
会を主催したソロイタリアの林氏は「アマローネは世界のワインを特徴的で唯一無二の存在。特にクリュの畑3ヴィンテージの比較はもちろん、コストパフォーマンスの良いリパッソ、甘口のレチョートがそろうことによって、この地のワインと世界観が伝えられるのではないか」と総括した。
ダニエレ・アッコルディーニ氏