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リノベーションレポート  名古屋東急ホテル 

ビジネスと観光が交差する名古屋の多様なニーズをかなえるホテルとして再始動

【月刊HOTERES 2018年12月号】
2018年12月14日(金)
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オールデイダイニング「モンマルトル」
独立型のテイクアウトコーナーの壁をなくしフラットな外観にしたほか、オープンキッチンの採用で躍動感もアップ

Before
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「原点回帰」をモチーフに
お客さまに求められるホテルとして
 
 1987 年の開業以来、初となる大きなリノベーションを終えて大江静男総支配人は、
「今後、名古屋はリニア中央新幹線駅開業も視野にさらに大きな変革期を迎える。現在では、インバウンドマーケットの拡大を背景にビジネス系ホテルの建設が続き、宿泊者属性も団体から個人旅行へ移行、海外からのリピーターも増えつつあります。空港整備も進み、ハブとなる地方都市においてはビジネス需要も含め、MICEなど多様化するニーズに対してフルスペックのホテル機能を十分提供することが求められています」と変容するマーケットに際し、求められるホテルの在り方について述べた。
 
 開業時の31 年前、中京圏におけるステイタスホテルの一つとして誕生した名古屋東急ホテルは、客室数500 室超、400坪のボールルームと多様なレストラン、バーラウンジを備えたフルスペックホテルとして栄地区に根付いてきた。
 
「今回の改装は開業来の大掛かりな工事でもあり、次世代への布石となる機会となりました。エントランスロビー~アトリウムラウンジでは快適性や視認性の向上に努め、ラウンジやレストラン「モンマルトル」においては機能性、意匠性の見直しを図り、共にエグゼクティブクラスの滞在満足度を引き上げられるはずだ」と大江総支配人も言うように、今回のリノベーションは17 億円を投じただけの期待度も高い。今回のリノベーションを指揮した(株)イリアのインテリアデザイン部シニアチーフデザイナーの今阪竜一郎氏によると、「近年のホテル建設ラッシュでは宿泊主体型が大半で、フルスペックホテルの開業は減少している。ところがホテル本来の在り方を考えたとき、当然ながら名古屋東急ホテルのようなフルスペックタイプの存在意義も大きく、そういったことを踏まえて、今回のリノベーションでは、社交性をより強化できるようなデザイン設計を施している。これまで紡いできた実績を次につな
げることを重視した」という。
 
 エントランスロビーは照明計画を一新し、明るく華やかな印象に。その先に続くアトリウムラウンジでは、異なる色温度のスポットライトと天窓からの彩光を生かして、時間ごとに移ろう自然の光も新たなデザインワークに取り入れている。オールデイダイニング「モンマルトル」については、シェフパフォーマンスコーナーを導入。雰囲気の異なる客席を設けることで、多目的な利用を促す。また、「エグゼクティブフロア(14 ~ 16 階)」は、ブリリアントクラシックをテーマに、モダンでシックな空間に差し色の“ フレンチレッド” がアクセントになっている。
 
「今後はますますインバウンド需要が地方都市にも拡大し、19 年はラグビーワールドカップ G20 外相会合なども地元で予定されています。20 年の東京オリンピック・パラリンピックを通過点として今後も引き続き地域の産業、経済、行政と連携し、ビジネス&観光デスティネーションにおける役割を果たすこと。マーケットの変容に対し、求められる機能と空間を提供できることが、差別化となると考えています」(大江総支配人)。


After

アトリウムラウンジ「グリンデルワルド」
天窓からより自然光が感じられる空間に変更した

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