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2018年4月5日号  トップインタビュー  ANA クラウンプラザホテル岡山  総支配人 柴田 公房 氏

顧客の声に耳を傾け、ホテルスタッフが力を発揮できる 職場環境をつくることでホテルの価値を高める

【月刊HOTERES 2019年04月号】
2019年04月05日(金)
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2016 年4 月、ANA クラウンプラザホテル岡山の総支配人に就任した柴田公房氏。就任時に宿泊部門、料飲部門、婚礼・宴会部門の業績拡大を目標とする3 カ年計画を掲げており、今年はその仕上げの年に当たる。
昨年7 月に発生した西日本豪雨災害を乗り越え、現在はこれまでの施策の成果が表れているという。本項では柴田総支配人が打ち出した戦略や今後の方針について伺った。

柴田 公房 氏
(Kimifusa Shibata)

1964 年6 月20 日山形県生まれ。85 年全日空エンタプライズ㈱入社。東京全日空ホテル(現ANA インターコンチネンタルホテル東京)料飲部、宿泊部(フロント、宿泊予約、ツアーコーディネーター)を歴任。セールス&マーケティング部エージェントセールス支配人、コーポレートセールス支配人、海外セールス歴任後、販売部門を統括。2009 年12 月ANAホリデイ・イン 仙台に総支配人として着任。13 年7 月ANA ホリデイ・イン リゾート宮崎へ総支配人として着任。16 年4 月ANA クラウンプラザホテル岡山へ総支配人として着任し、現在に至る。

 
災害の逆境を乗り越え業績を回復
 
❒ANA クラウンプラザホテル岡山を率いるようになって3 年が経ちますが、直近の業績はいかがでしょうか。

 
 昨年は7 月6 日に西日本豪雨発生して、下期は苦労しましたが全体的には前年予算を上回り、GOP 目標も達成することができました。
 

❒ 西日本豪雨はやはり、ホテルマーケットにも多大な影響をおよぼしましたか。
 
 売り上げで一番影響を受けたのが宴会部門でした。1 〜6 月の上期は一般宴会が好調で、7 月以降の宴会受注状況もよく、災害の前まで今年度は過去最高の売り上げを達成できそうだと考えておりましたから。それが西日本豪雨発生の10 日後ぐらいから企業からのキャンセル、延期、縮小などの連絡が届き始めました。周年記念などは、あえてこの時期ではなく翌年以降に延期するというケースも見られました。自粛ムードが広がり、それも業績に響きましたね。
 

❒ そうした危機を経ても前年比を上回ることができたストロングポイントは?
 
 まず、女性レベニューアナリストを登用し海外OTA、国内OTA のマネージメントを強化、レベニューマネージメントを充実させる事で、本部、フロント、予約、営業の連携体制がしっかりと構築された事が言えると思います。
また、欧米を中心としたグループの取り込み強化が功奏した事もあげられます。
もちろん、世界最大級のホテルグループ、IHG(インターコンチネンタルホテルズグループ)が展開する世界1 億2000 万人以上の会員がいるIHGリワーズクラブの会員様によるご利用、こうした戦略と我々の持つ強みが好調な客室稼働につながったと考えています。
ウエディングが好調だったことも、大きな原動力となりました。
また、料飲は2017 年度に企業の接待需要の獲得に注力しており、その成果が現れて18 年の受注に結びつきました。
災害後、落ち込んでいた一般宴会も今年に入ってだいぶ戻ってきました。現時点では例年並みに推移しています。今年は大、中規模の学会も予定しているので期待が持てますね。
 

❒ 客室の高稼働が業績を牽引したとのことですが顧客層の構成比率は?

 
 国内からの顧客層は平日はビジネスユーザーで、週末がレジャー需要となっています。海外からは、欧米からのインバウンドが主要な層となります。
 

❒ ウエディングも好調とのことですが、どのような戦略を立てられたのですか。
 
 全国的にウエディングが不調と言われる中、ゲストハウスとの競合もあり、岡山もホテルウエディングは厳しい状況です。
しかし岡山のブライダルマーケットのメインターゲット層の女性たちに話を聞いてみると、ホテルウエディングが成長できるポテンシャルは充分あると確信しました。当ホテルには大人の結婚式にふさわしい重厚な雰囲気の宴会場があります。
また、貸切可能な19 階の会場は眺望も素晴らしい上にゲストハウスと同様にプライベート感を演出することもできます。こうしたポテンシャルの高いハードがセールスポイントになるのではないかと。
もちろんソフトの部分も重要で、それを担うプランナーがとても優秀だと感じました。これらのハードとソフトがあれば必ず成長できると信じ、ブランド力や当ホテルの特性を前面に打ち出していこうと考えたのです。
 
 営業施策では、プロジェクトチームを組織してさまざまな意見を交わしました。付加価値を高めるためにパートナー企業なども見直し、外部リソースも活用しながら、当ホテルのスタッフも一丸となって独自のサービス・商品をつくりあげていったのです。こうした結果、2018 年はすばらしい結果を残すことができました。
 

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