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  • 寄稿 ホスピタリティマネジメント㈱ 代表取締役社長 菅野 潔  感染拡大予防のガイドラインを順守するための経費増と集客制限への対策 ~対前年売り上げ60~70%程度で経営が成り立つ経費構造を目指す~
寄稿 ホスピタリティマネジメント㈱ 代表取締役社長 菅野 潔 

感染拡大予防のガイドラインを順守するための経費増と集客制限への対策 ~対前年売り上げ60~70%程度で経営が成り立つ経費構造を目指す~

2020年06月02日(火)
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今夏の風物詩イベントの中止を受けて
 
 いまわれわれが生き残るためにやるべきことは何か。すべての経営者やホテルスタッフが考えていることである。
 
 現段階で資金的に余裕のあるホテルでは前向きな投資や人材確保も可能だが、多くの会社では半年先どころか足元の資金繰りが最大の課題となっている。規模の縮小や人員の削減、または不採算部門からの撤退なども実行せざるを得ない状況である。この状況は緊急事態宣言下の4 月、5 月以上に6 月以降にはさらに深刻となり、夏以降には事業継続が困難な宿泊施設が続出することは容易に予想できることである。既に今夏の大型イベントはほぼ中止が発表されている。東京オリンピック・パラリンピックの延期、東北の三大祭り、全国の花火大会、夏の甲子園、夏の音楽フェスティバル、いわゆる夏の風物詩と言われるイベントの中止は、地域経済はもちろんのこと宿泊施設にとっても4 月、5 月の自粛期間にさらに追い打ちをかけることとなり、まさに死活問題である。都市部においては国際会議や大型展示会の中止や企業イベントの中止・縮小など宿泊・宴会需要に大きな打撃をあたえることとなる。
 
 
ガイドラインに
記載されていないことも大切
 
 そういった状況の中で5 月14 日には感染症拡大予防のためのガイドラインの一報が各業界団体から発表された。ホテル業界においては「①一般社団法人日本ホテル協会(国土交通省)」で一つのガイドラインが示され、「②全国旅館ホテル生活衛生同業者組合連合会、日本旅館協会、全日本シティホテル連盟(厚生労働省、国土交通省)」、またさらに「③外食業界のガイドライン(農林水産省、厚生労働省)」、「④結婚式場業界のガイドライン(経済産業省)」など、それぞれの業界団体で独自に公表されている。
 
 言うまでもなくホテルには、さまざまな形態があり、客層、機能、立地、施設構成、利用目的、所有形態なども違っているため、一つのガイドライン①だけを見るのではなく、少なくても上記の複数の業界団体のガイドラインを参考にするべきである。特に②③のガイドラインは具体的な記述もあり参考になる。また各ガイドラインには記載されていないが、宿泊業にとっては「予約段階(OTA、電話、AGT、等)でのガイドライン」も必要である。予約の段階で事前告知として到着時の協力要請(同意書)や順守事項(マスク着用等)なども追記していただきたい。
 
 ガイドラインを尊重し順守する必要があることは理解しているが、現実問題としてガイドラインを順守するための経費増(消毒液や清掃コスト、システム導入、等)や手間と人手(消毒作業、接客スタイルの変化、等)の増加、さらに飲食環境においては機材の購入なども必要となる。
 
 売り上げ(収益)が激減した状況で、これらの追加軽費が必要となるわけだが、そのための助成金などの支給も検討いただきたいところである。また「新しい生活様式の実践例」などは実行するためには相当困難な事項も含まれている。一例で言えば「飲食は対面ではなく横並びで座ろう」「大皿は避ける」などとされているが、カップルや夫婦・家族など同じ行程で旅行し、同室で過ごしている客層に対して、これらの基準を順守させることは論理的に矛盾しているものと思われる。要するにガイドラインや新しい生活様式に記載されている内容をどのように解釈するかは、読み手側の判断と良識が重要となってくる。

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