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第6回 C&RM(株) 小林 武嗣  供給過多時代を生き抜くためのレベニューマネジメント 

第6回  価格競争に巻き込まれないホテルになるためのカギは 顧客の期待を裏切らないこと

【月刊HOTERES 2019年07月号】
2019年07月26日(金)
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ここ数年の高需要に対応し安易なダイナミックプライシングへ移行しているホテルをよく見かけます。ダイナミックプライシングは目先の利益を獲得できるかも知れませんが、それと引き換えに顧客からの信頼を失ってしまう可能性もはらんでいます。今回は価格固定型ホテルの運営に見る選ばれるホテルになるための要素を考察します。

C&RM ㈱ 代表取締役社長
小林 武嗣(こばやし・たけし)

1968 年生まれ。東海大学文学部日本史学科卒業後、NEC ソフトに入社。大型汎用機を主体としたシティホテル向けPMS に携わる。96 年、NEC ソフト退社。現株式会社サイグナスを起業し、代表取締役に就任。2 年ほど製造業を主体とした開発に従事するが、97 年NEC と共同でNEHOPS-EEの開発を請け負い、日本初のパソコンシステムによる大型シティホテルの成功事例を作る。その後、NEHOPS-EE の開発センターとして全国のシティホテルに導入。2002 年、マイクロス・フィデリオジャパンとの協業を開始し、日本初のCRM システムをリリース。04 年、NEC ソフト時代の元上司の丸山に代表取締役を譲り、副社長に就任。その後、一貫してホテル業に対するCRM の普及をめざし活動。12 年には、CRM とRM の融合の実現を念頭にC&RM 株式会社を設立。
http://c-and-rm.com/


価格競争に巻き込まれ
ないホテル運営へ

 
 前回、仮に300 室のホテルであれば、300 室販売することを目指して価格を下げるよりも、200 室+α程度を目標として価格を維持させる方が高収益ホテルになりやすい、という説明をしました。ただ、単に価格を維持するだけでは高収益にはなりません。その販売計画に基づいて清掃コストや人件費を削減する努力は必要になるでしょう。
 
 しかし、そうした施策によって「うちのホテルは70%でも儲かる」となれば、今後の供給過剰時代でも生き残れるホテルになると思います。こうした目に見えるコスト効果も重要ですが、実際には周囲のホテルが安値競争に陥っている中、自分のホテルだけが孤高の価格を出し続けるにはマーケティングの力を借りる必要が出てきます。
 

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