世界遺産が期待される佐渡
　2010 年11 月佐渡金銀山はユネスコの世界遺産暫定リストに記載され、裁定を待っている。「今昔物語」によれば12世紀ごろには砂金が採れる島として知られ、1989 年の採掘休止までに78 トンの金と2331トンの銀を産出した。この金銀山開発は16 世紀半ばから本格化した。江戸期には我が国最大の金銀山として、世界有数の産出量を誇り幕府財政を支えた。佐渡には一獲千金を夢見る人々が全国から参集した。佐渡では、鉱石の採掘や金銀の精錬をはじめ、貨幣の鋳造も行なわれ、一連の技術工程が一つの鉱山に完結していることが大きな特徴となっている。最盛期には5 万人が在籍したといわれる銀山のまち「相川」が誕生した。明治期には、西洋技術の導入と独自の技術革新により日本の近代化に寄与した。新潟県では県を挙げて遺産登録への準備を行ない、世界の佐渡として観光振興を一層高めようと期待している。
 
第2 次産業比率が高い
　当県の面積は1 万2584.1㎢で全国5 位と広い。人口は232.4 万人で14 位。年齢構成を見ると、14 歳以下の幼年人口12.2％、生産年齢人口58.9％。老年人口28.9％となっており、高齢化が進行している。県民分配所得は6.4 兆円で全国19 位。日本海沿岸では最も高い。一人当たり所得は270.8 万円で全国26 位とやや低い。産業別では、1 次産業2.1％、2 次26.8％、3 次70.4％で、全国平均と比べると2次産業比率が高い。一人当たり工業生産額は186.3 万円で全国28 位となっている。
 
ホテル数の伸びは低迷
　飲食店は09 年で1 万1923 店ある。内訳を見ると、食堂レストランは1456 店で12.2％を占める。専門料理店は3244店で27.2％。その中では、中華料理店が多く1255 店で10.5％を占める。次が日本料理店で1086 店、9.1％と続いている。その他、そば・うどん店は353 店（3.0％）、すし店は625 店（2.6％）ある。日本海に面しているだけにかなり多い。遊興飲食店の酒場ビヤホールは2533 店（21.2％）、バー･キャバレー･ナイトクラブは2812 店（23.6％）と両者あわせて44.8％と全体の4 割以上を占める。そのほか、喫茶店は623 店（5. 2％）、ハンバーガーその他の飲食店は210 店（1. 8％）となっている。09 年の調査から分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は896 店ある。2013 年のホテル数は293軒、客室数は2 万182 室ある。90 年からの伸び率を見るとホテル数は全国の82.5％に対して61.0％、客室数は108.2％に対して72.5％と、ともに全国平均を下回る。
 
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