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2023年7月7日号 トップインタビュー ブルガリ ホテル 東京 総支配人 田中 雄司 氏

トップインタビュー ブルガリ ホテル 東京 総支配人 田中 雄司 氏

【月刊HOTERES 2023年07月号】
2023年07月06日(木)
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最上階の緑豊かな空間など細部にわたるブルガリのポリシー

----ブルガリのブランドメッセージが感じられる設えは、どういったところに見られますか。

 例えば 40階には西側と東側に大きなテラスがあり、緑と自然光が楽しめます。超高層階で外気を感じながら食事を楽しめる空間が持つぜいたくな雰囲気は、まさにブルガリを体現していると思います。ルーフトップの 45階についても、設備機器類を両側に寄せることで空間の中央にバーを創り、その両側にガーデンを配置しました。

 ブルガリホテルにとって緑豊かな屋外の空間を持つことは大切な要素となっていて、客室階の通路も緑と自然光を感じられる造りになっています。これについてはブルガリホテル東京にとっても重要なポイントと言えます。
 
 また、ブルガリは素晴らしいジュエリーや時計を作っているので、ホテルでもそれと同様、あるいはそれを超えるレベルのサービス、料理、プロダクトを提供していかなければなりません。私たちのコンセプトに含まれる「トラディション・オブ・エクセレンス」というキーワードを体現していくことも、ブルガリホテル東京のミッションです。

----人材不足がホテル業界全体の課題となっている中で、世界から人材をどのように集めていきますか。

 日本にはさまざまな意味で、魅力がたくさんあると思います。そして深みのある日本文化の中で生活をしながら、日本にあるホテルで働くことに価値を見出してくださる外国人もいるはずです。その反面、諸外国に比べて賃金が安いというハンデが日本にはありますので、人材の獲得競争に難しさがあることも確かです。
 
 例えばブルガリホテル東京では現在イタリア人をはじめ海外出身のスタッフが多く働いてくれていますが、私たちが求めるスキルを持っている人材であれば、これからも国内のみならず海外からの雇用も積極的に行っていきたいと考えています。 

----DXについて。ブルガリ ホテルとの親和性をどのように捉えていますか。

 ブルガリホテルは「ヒューマンタッチ」によるサービスをとても大切にしているため、人の手によるホスピタリティーと、人材不足の問題解決にもつながるDXとのバランスを取るのは難しい面もあります。システムや設備を自動化しすぎると逆に扱いにくかったり、扱うことができないお客さまも出てきたりしますから、導入にあたっては慎重に検討する必要があります。 例えばウェイクアップコールについて「ラグジュアリーホテルであればスタッフの生の声でお願いしたい」という要望も依然としてあります。サービスに対する価値観はお客さまによってそれぞれ異なる可能性があるのです。
 
 ずいぶん前に「ハイテック、ハイタッチ」という言葉がありましたが、ラグジュアリーホテルのホスピタリティーの世界においてはいまだにハイタッチが必要とされているという印象を持っています。

 

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