先週に引き続き、今回は客室売上高効率について焦点を当てた「ベスト300ホテル」特集。
本特集は、小誌のアンケート調査に回答いただいたホテルの中から、▽総売上高、▽述べ床面積1㎡当たりの総売上高、▽ ADR（Average Daily Rate：1 日1 室当たりの実質客室単価）、▽ RevPAR（Revenue Per AvailableRoom：1 日1 室当たりの客室売上高）などを算出し、ランキングを発表するもの。
本号はADRならびにRevPAR のランキングについて掲載する。総売上高ならびに1㎡当たりの総売上高のランキングについては先週号をご覧いただきたい。
 
合わせて読みたい
本誌独自調査　総売上高から見た
日本のベスト300ホテル
http://www.hoteresonline.com/articles/1220
 
本特集をお読みいただくにあたって、2014年度における状況を整理しておきたい。
 
インバウンド数の約65％は、
5 地域に集中都道府県別外国人
 
観光庁が発表したインバウンド客の滞在地域の発表によると、東京、大阪、京都、北海道、千葉の5 地域で日本全体の約65％を占める。上位10 地域で見た場合、全体の約80％に達する。つまり、インバウンド客が増えている日本だが、実際はインバウンド客の影響を受けている地域との格差が大きく生じている。
　観光庁の発表によると、インバウンド客が2014 年に日本で消費した金額は2 兆278 億円。前年比43.1％増であった。そのうち、宿泊費は6099 億円で、買い物代7146 億円に次ぐ、旅行消費となっている。
 
ポイント①
ランキング上位・名門ホテルは
軒並み前年度比でADR がアップ
 
　本特集の主なランキング上位ホテルの2012～14年度のADR、RevPAR推移によると、各ホテルともに、2013 年度と12 年度のADR はほとんど差がないが、14 年度は約2000 円もADR が上がっている。都市部や有名観光スポットは、宿泊需要の高い1 年だったことがよく分かる。その中でも、一際存在感を示したのが、ザ・ブセナテラスとパレスホテル東京ではないだろうか。前者は前年度比で約10％増、後者は開業3 年目でADR が4 万円台になっている。
 
ポイント②
大阪市内ホテルは
2 年間でADR が1.3 倍以上
 
主要政令指定都市別比較（2009年度～ 14 年度）を見ると、この6年間で大阪市内ホテルのADR が急上昇していることが分かる。この理由として挙げられるのが、USJ、グラ
ンフロント大阪、あべのハルカスなどへの「レジャー」需要の高まりと、13年に大阪証券取引所と東京証券取引所が合併したことによる、「ビジネス」の活性化。そして、アジア圏内からの「インバウンド客」の急増である。
 
ポイント③
関西圏の客室稼働率は85％以上
 
　ADR 以上にインパクトに残ったのが関西圏のRevPAR。大阪市内ホテルの平均客室稼働率は約90％、京都市内ホテルは同約87％、神戸市内ホテルは同約86％である。東京の同約84％に比べても高い。つまり、ホテルの規模にかかわらず、関西圏の宿泊需要は好調と言える。一般メディアで報じられる「大阪・京都のホテルの予約が取れない！」といった見出しどおりの状況が、実際に起こっている。
 
具体的なランキング、詳細情報はぜひ本誌をお読みいただき、参考にしてほしい。
 
TABLE OF CONTENTS
32 総論　関西圏の平均客室稼働率は85％以上
36 ランキング　１日当たりの実質客室単価[ADR] ベスト300 ホテル
42 ランキング　１日当たりの客室売上高[RevPAR] ベスト300 ホテル
48 ランキング　50 室以内のホテル[ADR][RevPAR]
49 索引
52 ランキング　主要政令指定都市[ADR][RevPAR]
 
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http://www.hoteresonline.com/hoteres/103