㈱金沢ニューグランドホテル 代表取締役社長 庄田 正一 氏

 　地方老舗ホテルとして「金沢になくてはならないホテル」を目指し、開業以来43 年間やってまいりましたが、昨年3月14 日に北陸新幹線開業を迎え、8 カ月が経過いたしました。金沢は千客万来で始まり、お客さまは浮かれ客から本物客へと移りつつあります。
 
　これからが本当の勝負どころであり、おもてなし力を強化し一客再来こそ私たちが目指す道であります。
 
　よく「失われた20 年」と言われますが何が失われたのでしょうか。私はデフレ脱却が長引き、物価も給料も上がらない中、高品質やサービスの充実だけが求められ、企業はコストカッターで対応してまいりました。その結果、人材力が失われたと思います。これからは待遇面を改善し女子力を含め人材力を高めていかねばなりません。
 
　金沢は「古くてキレイな街」だとよく言われます。この街にふさわしい古くて新しいホテルとして、特に少子高齢化を迎え可処分所得が高く、元気なアクティブシニア（65 歳以上）を中心に親切でフレンドリーなヒューマンウエアで人間関係を築き、リピーター客を増やしてゆきたいと思います。社員一同「明るく楽しく、面白、おかしく」を信条に、ハキハキ、笑顔で親切に「一声かけてこそ、おもてなし」を旗印に唱和し、元気に頑張ってゆきたいと思います。
 
　ホテル経営はレベニューマネジメント（利益追求）とレピュテーションマネジメント（評判追求）のせめぎあいであり、昨年は特に新幹線効果もあり忙しく、人材不足で苦しい中にあっても笑顔を忘れず素直で優しく思いやりのある社員とともに、働けることを心からありがたく、嬉しく思う今日このごろでございます。
 
㈱金沢ニューグランドホテル
https://www.new-grand.co.jp/