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第六回 高桑 隆の「良くも、悪くも、大変化。いま日本の農業と『食』を考える」

第六回 繁盛道の駅が農産物直売所を育て、巨大SCモールの集客の核として、サテライト出店

【月刊HOTERES 2016年02月号】
2016年02月23日(火)
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㈲日本フードサービスブレイン 代表取締役
フードビジネスカウンセラー
高桑 隆 プロフィール

ある経済週刊誌に、道の駅が特集されていた。栃木県佐野市の道の駅「どなんなかたぬま」の記事に目がいった。「駅長が顧客目線で、成立が危ぶまれた道の駅を、栃木県有数の道の駅に育て上げた…」。第三セクター「㈱どまんなかたぬま」の篠原敏秀社長(70歳)のインタビューに、“接客力を磨き上げ、日本一親切な道の駅を目指します!”とあった。正直驚いた!
 
道の駅は、現在、全国1000カ所を超える。幹線道路、バイパスなどに開設され、公共トイレがあるおかげで、そこそこ流行っているが…田舎ではあまり評判が良くない。
 
駅長は役人の天下り、直営売り場は少なく、ほとんどが「消化仕入れ」とテナント収入。業者が持ち込んだ商品を、売れたら仕入れする消化仕入れ。お客の立場など考えない「武家商法」。寂れつつある田舎に、活力をもたらすはずの道の駅がこれでは話にならない…。
 
しかし「どなんなかたぬま」は、そこらの道の駅とはまるで違う。
昨年売上高16億円、収益も順調、10%配当を10年継続。来場者は210万人を突破。篠原社長にお会いして話を伺った。
 

栃木県佐野市 道の駅「どまんなかたぬま」
第三セクター篠原社長

「『どまんなかたぬま』は、平成13年11月1日、栃木県内9番目の『道の駅』としてオープンしました。
足利市・佐野市・旧田沼町・旧葛生町の、2市2町の情報交流・地域振興の拠点として開設された施設です。準備段階で、かなりの反対意見が出ました。
目の前を通るバイパスは産業道路で、観光道路ではありません。だから観光客が見込めません。周辺は流通激戦地。イオンモールが数カ所あり、アウトレットも佐野と那須の2カ所、食品スーパー、家電大型店、ホームセンター、切りが無いくらいあります。
私は、明治大学卒業以来、宇都宮東武百貨店で仕事をしてきました。道の駅の責任者として招聘されたとき、最初“難しい案件…”と思いました。しかし、冷静に考えてみれば、ここは北関東の広い平野の中心地。名前にあるように、実はここ日本の中心でもあるのです。それに、群馬県や茨城県も地続きで、住民も多い。冷静に考えれば、やり方次第で繁盛できるのでは…と思い承諾しました」

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