近年、各地でホテルのブランド変更が増えている。また、宿泊主体型を中心に複数の新ブランドが立ちあがっている。それぞれのエリアでシェアを獲得すべく、水面下ではホテルチェーン同士の戦いが起きているようだ。本誌では恒例企画として、国内系・外資系を問わず日本で展開しているホテルチェーンに今年1 月下旬~2 月上旬にかけてアンケート調査を行ない、その回答内容を「日本のホテルチェーン・グループ一覧」としてチェーン・グループ名の五十音順にまとめた。
外資を中心に広がるソフトブランド
近年外資系ホテルチェーンを中心に見られる傾向が、「ソフトブランド」の展開だ。ソフトブランドとは、マリオットの「オートグラフ コレクション」やスターウッドの「トリビュート・ポートフォリオ」のような、加盟ホテルの独立性を保ちながらそれぞれのチェーンが持つ会員組織など送客基盤が活用できるというブランド。
加盟ホテルはホテル名やホテルスペックなどそれまでのホテルのオリジナリティを維持しながら大手チェーンの送客基盤が活用できる。これは加盟ホテルのオーナーにとっては自社ブランドを維持しながら集客増加が期待されるという点、チェーンにとってはリブランドコストやホテル名の変更などオーナーの負担を軽減するモデルである結果、展開が容易になり、スピーディーに自社グループホテルを増やすことができるというメリットがあり、近年大手グローバルチェーンを中心に世界でその展開が加速している。
日本では「ザ・プリンス さくらタワー東京」が2013 年にマリオットの「オートグラフ コレクション」に加盟をしたのが最初の事例となったが、その後、昨年スターウッドが展開する「トリビュート・ポートフォリオ」として「キロロ・トリビュート・ポートフォリオ・ホテル北海道」が開業した。また、同じくスターウッドの「ラグジュアリーコレクション」ブランドにおいては昨年「翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都」が開業したほか、プリンスホテルが旧グランドプリンスホテル赤坂の跡地に開業させる「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」もラグジュアリーコレクションに加盟をすることが今年1 月に発表されている。
なお、フルサービス型のモデルではないが、ホテルの独立性を保ちながらそのチェーンの持つ送客基盤が活用できるモデルという点では、前述のアパホテルが展開する「アパパートナーホテルズ」は同様のモデルとも言える。
※今回より、業務提携ホテルおよび海外の運営ホテルは別号で掲載。
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