エリアデータファイルにおいては今回からブライダルマーケットに加え、観光マーケットも併せて分析する。さらに、既存内容も最新データに更新した。第1回目は北海道の県庁所在地である札幌市を取り上げる。札幌市は国内4 番目の人口規模を持ち、北海道における政治や経済の中心都市である。以下に札幌市のマーケットとともに北海道のマクロマーケットを見ていこう。
1.マーケットポテンシャル
札幌市は10 の行政区を持つ政令指定都市である。人口192 万6287人(2015年3 月末人口)、人口シェア35.6%と北海道内で最も多い人口を有している。その他の道内主要都市を見ると旭川市が34 万6507 人、函館市が27 万674人、釧路市が17 万7921 人、苫小牧市が17 万3632 人と続いており、第2の都市である旭川市が札幌市の2 割弱の人口にとどまることからも、北海道内における人口構造は札幌市の一極集中であることが分かる。(図表1)
増加率(15 年/10 年)を見ると札幌市は1.8%の微増となっている。その他主要都市では千歳市が2.1%、帯広市が0.5%、恵庭市が0.2%で増加であり、それ以外の都市はすべてマイナストレンドとなった。その中でも小樽市が▲ 6.8%、室蘭市が▲ 5.9%、岩見沢市が▲ 5.1%、函館市が▲ 4.2%、釧路市が▲ 4.1%と比較的高いマイナス幅となっている。
札幌市の年齢構造を見ると若年人口比率は16.6%、適齢期人口比率は27.3%となり、若年人口比率は全国値(18.0%)を下回り、適齢期人口比率は全国値(25.1%)を上回った。その他の道内主要都市を見ると若年人口比率は千歳市が20.3%、恵庭市が20.1%と高く、その他にも江別市が19.4%、北広島市が19.1%、苫小牧市が18.4%、石狩市が18.3%で全国値を上回った。適齢期人口比率は千歳市が29.5%と高く、その他恵庭市が25.2%と、全国値を上回った。北海道内で適齢期人口比率が全国値を上回っているのは札幌市、千歳市、恵庭市の3 市のみとなっている。特に千歳市においては若い活性化したマーケットが多いと言えるだろう。(図表2)
将来推計人口を見ると札幌市は2020 年頃までに減少フェーズに突入すると推計される。(図表3)2040 年頃には2010 年ベースから約10%程度減少すると見られている。その他の道内主要都市を見ると千歳市は2020 年頃までプラストレンドが続き2025 年まで2010 年ベースを維持するとされた。恵庭市も2020 年頃までは2010 年ベースが維持できると推計された。すでに減少フェーズに入っている都市は将来的に2010 年ベースの60%~ 70%程度になると思われる。将来的にも札幌市の一極集中には変化はなく、今後も北海道内で最も高い人口ポテンシャルが期待できる。
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観光・ブライダルマーケットエリアデータファイル
札幌市編
【月刊HOTERES 2016年03月号】
2016年03月11日(金)