伊勢志摩サミット
　三重県の観光名所は多数あるが代表する景観としては、世界遺産に登録された「熊野古道」がよく知られている。もう一つは「伊勢志摩国立公園」である。ここは1946（昭和21）年戦後はじめての国立公園として指定され、県中央部の志摩半島一帯をエリアとし、およそ東西・南北40-50㎞に及び、広域にわたる。沿岸部はリアス式海岸で英麌湾・五ヶ所湾などの入り江と多数の美しい島々が優美な景観を呈している。その中心には伊勢神宮が鎮座しており、横を流れる五十鈴川の静けさは神秘的な日本の美を感じさせる。まさにこの地で本年5 月25・26 日に、世界の首脳を集めてサミットが開催される。昨年当県を訪れた外国からの観光客は18 万人だったが、すでに徐々に増加傾向にあり開会後の1 年間では5 倍の90 万人が訪れると予想されている。その消費等によって年内で222 億円の経済波及効果が期待されている。
 
一人当たり所得全国12 位
　当県の面積は5774.4㎢で全国25 位と中位に位置する。人口は181.9 万人で22 位。年齢構成を見ると、14 歳以下の幼年人口13.1％、生産年齢人口59.6％。老年人口27.2％となっており、高齢化が進行している。県民分配所得は5.4 兆円で全国20 位。岐阜県よりやや低く岡山県よりやや高い位置にいる。一人当たり所得は293.2 万円で全国12 位と高くベスト15 に入る。産業別では、1 次産業1.2％、2 次37.8％、3 次60.4％で、全国平均と比べると2 次産業比率が高い。滋賀県、静岡県についで全国第3 位と大健闘している。一人当たり工業生産額は568.6 万円で全国2 位と愛知県に次いで高く大健闘している。
 
ホテル数の伸びは高い
　飲食店は09 年で8664 店ある。内訳を見ると、食堂レストランは822 店で9.5％を占める。専門料理店は2231 店で25.8％。その中では、日本料理店が多く727 店で8.4％を占める。次が中華料理店で610 店、7.0％と続いている。その他、そば・うどん店は339 店（3.9％）、すし店は416 店（4.8％）ある。遊興飲食店の酒場ビヤホールは1271 店（14. 7％）、バー・キャバレー・ナイトクラブは1329 店（15.3％）と両者あわせて30.0％と全体の3 割を占める。そのほか、喫茶店は1719店（19.8％）、ハンバーガーその他の飲食店は512 店（5.9％）となっている。09 年の調査から分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は744 店ある。2013 年のホテル数は87 軒、客室数は7978 室ある。90 年からの伸び率を見るとホテル数は全国の82.3％に対して222.2％、客室数は105.1％に対して352.0 と、ともに全国平均を上回る。
 
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