湖北・長浜・黒壁ガラス館
　滋賀県の観光入り込み数は平成23 年調査で延べ4700 万人と見込まれている。地域別に見ると最も多いのは、琵琶湖の北に位置する湖北地方で年間1200 万人の観光客が訪れ、県都大津市と並んで人気を博している。歴史的に見ると、長浜は豊臣秀吉ゆかりの土地であり、長浜城を拠点として賤ヶ岳の戦を戦い、織田信長の後継者としての位置を確立したところとして知られている。そして、戦国時代の山城から平城に転換し、それを中心とする商工の賑わいを意図した近世城下町のはじまりとなった。今はその長浜地区の中心スポットは総称「黒壁スクエアー」である。北国街道沿いに続く古い街並みの一角にある。明治時代から黒壁銀行の愛称で親しまれてきた古い銀行を改装した「黒壁ガラス館」が中心にあり、ガラスショップや工房、ギャラリー、体験教室、レストランやカフェなどの魅力的な店が古い街並みの中に点在している。レトロな街並みとおしゃれな店舗が独特な空間を演出し、人々をひきつけている。
 
一人当たり所得全国第5 位
　当県の面積は4017.4㎢で全国38 位と狭い。人口は139.8万人で29 位。年齢構成を見ると、14 歳以下の幼年人口14.8％、生産年齢人口61.6％。老年人口23.6％となっており、年齢構成は全体として若く老年人口比も全国平均を下回る。県民分配所得は4.4 兆円で全国24 位。近畿地方では奈良、和歌山より高い。一人当たり所得は311.6 万円で全国5 位とベスト10 上位に入る。所得性向は極めて高い。産業別では、1 次産業0.8％、2 次40.9％、3 次57.7％で、全国平均と比べると2 次産業比率が高い。静岡、三重を抑えて全国第1位と大健闘している。一人当たり工業生産額は461.2 万円で全国4 位と健闘している。
 
ホテル客室数の伸びは高い
　飲食店は09 年で4953 店ある。内訳を見ると、食堂レストランは611 店で12.3％を占める。専門料理店は1402 店で28.3％。その中では、日本料理店が多く512 店で10.3％を占める。次がその他専門料理店で378 店、7.6％と続いている。その他、そば・うどん店は173 店（3.5％）、すし店は199 店（4.0％）ある。遊興飲食店の酒場ビヤホールは787 店（15.9％）、バー・キャバレー・ナイトクラブは748 店（15.1％）と両者あわせて31.0％と全体の3割を占める。そのほか、喫茶店は704 店（14.2％）、ハンバーガーその他の飲食店は309 店（6.2％）となっている。09 年の調査から分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は646 店ある。2013 年のホテル数は123 軒、客室数は8030 室ある。90 年からの伸び率を見るとホテル数は全国の82.3％に対して80.9％と低いが、客室数は105.1％に対して110.4％と全国平均を上回る。
 
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